投資あれこれ
お金をもらったとき、それを貯金する人は多いと思います。銀行貯金こそが唯一絶対的に安全な方法だと信じている人も時々会います。それは考察した上でそういう結論を出しているというよりも、思い込みによってそういう結論を最初から出して思考停止しているという人ではないかと思います。特に年齢の高い人にこういう傾向があるように思われる。
貯金はそれほど安全だろうか。実際にはインフレリスク、信用リスク、為替リスクなどがある。日本は今はインフレリスクはあまり考えなくてもいいが、それでも信用リスクと為替リスクは確かに存在する。日本は多額の借金を背負った国であり、政治体制も不安定。しかも災害や戦争など、いつ何が起きてもおかしくない危険な地域に存在する。だからこのような国の通貨に自分の財産を全て預けるということはそれ自体がリスクである。かつてのアジア通貨危機、あるいは現在重大な問題に直面している欧州通貨危機のように一度日本円の信用が下落をしたら、国内の貯金だけに自分の財産を保有しているならば相当な目減りを覚悟しなければならない。また日本では預金の利子は殆ど無いに等しく、貯金に何ら合理性を見出せないのは随分前から言われていることである。
そこで投資ということを考えなければならない。日本では投資をギャンブルと同一視する人がたくさんいて、投資そのものを悪と見なして思考停止してしまう人にそれなりにまだ会う。だが日本でもアメリカでも、株価指数に投資した場合に長期的視点で見れば銀行預金よりも株式に投資していたほうが利益が多いということは歴史が示している。それは上場企業の平均的な成長力が銀行預金の利子よりも高いということである。もちろん株式投資のリスクは預金よりも高いのだが、同時にリターンも高い。結果として期待収益率が銀行預金のそれよりも高いのである。
さて投資は株式だけではない。有名なところでは債券・投信といった株式以外のその他の金融商品、不動産、原油・大豆といったコモディティがある。金などの貴金属を保有する人もいるだろう。
ちょっと変わったところでは、美術品、骨董品、映画、ワイン、飛行機、船、会社、個人のベンチャーといった色々な投資がある。飛行機や船や工事用の重機を買い、それを貸し出して料金を取ることによって運用し利回りを得るということも可能である。太平洋を飛んでいる飛行機や航行するタンカーが、実は個人の所有している投資案件であったりする。不動産でも管理を委託出来る会社があるが、飛行機などでも委託を出来る会社があるようで、以外とそんなに難しい投資ではないかもしれない。
美術品、骨董品、ワイン、映画などはかなりの専門知識や審美眼を必要とするため、ギャンブル的要素は強くなるだろう。正直素人が自分の財産を運用し利益を得る目的で手を出すべき分野ではない。専門化ですら偽物を買ってしまったりするのはよくあること。それでも当たれば大きいというのもあるし、自分がこれらの分野が好きならば趣味の延長として勉強しながらやってみるのも面白い。例えば美術品投資を考えるならば、美術展に行ってみたり画廊を周ってみたり美術大学の展覧会に行ってみたりして、面白そうな新人画家を探してみるのも良い。なかには未来のピカソがいるかもしれない。
昔、マネーの虎という番組があった。事業を立ち上げようとする人々がプレゼンをして、気にいられれば投資家から出資を得られるというものである。日本ではこういうことをする人は少ないのだが、欧米やら中国やらの外国の一部では珍しくもない投資となっている。もちろんこれも高度な専門知識が必要であり、それがある専門家のベンチャーキャピタルが投資をしても成功するのはほんの一部だけと言われる。だがこれも当たれば大きい。ヤフーのような企業を発掘して当たればまさに一攫千金となる。これがいい点の一つは、素晴らしい起業家がいても資金難によって起業が出来ないという問題を解決できること。このような起業が出来る社会になれば、日本経済を牽引し社会を助けるという意義を見出すことが出来る。決して数は多くはないが、起業家と投資家を結びつけるマッチングイベントが主に大都市で時々開催されているので、そういう場に行ってみると掘り出し物が見つかるかもしれない。別に自分がベンチャーキャピタルに勤務していなくても、個人でも投資は出来る。
また投資は日本だけでなく、海外の投資というのも考えるべきである。国際化の進んだ現代では国境に関係なく簡単に投資が出来る環境が整えられてきている。海外の金融商品は随分前から簡単に証券会社で買うことが出来るし、海外の不動産を仲介する専門の会社もいくつも出現している。成長が鈍化し数々の問題がのしかかる日本に財産をおくよりも、リスクはあれども高いリターンの望める海外に投資を考えるのが結局リスクが低くなるかもしれない。
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