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2009年2月の9件の記事

2009年2月26日 (木)

映画の国際展開は商品と文化の輸出につながる

 2月22日(日本時間23日)の第81回アカデミー賞で、日本の作品「つみきのいえ」がアカデミー賞短編アニメーション賞、「おくりびと」が外国語映画賞を受賞しました。日本のアニメの質の高さはかねてから評価されているところですが、日本の俳優、映画作品も最近は国際的な注目が集まっているように感じます。これは日本の映画界にとってのみならず、日本全体にとってもとてもいいことです。

 かつて、国際的に評価される映画といえばまずはアメリカの映画であり、さもなくば欧州の映画でした。特にアメリカの映画の強さは圧倒的でした。アメリカの映画産業は規模も産業規模も、日本はもちろん他を引き離していたような印象があります。
 映画の強さというものは、映画産業だけにとどまりません。映画は他のビジネスのための地ならしであり、政治的意味も持ちます。まだ日本をはじめとする各国が貧しかった時代から、人々がアメリカ映画を見たとき、派手なオープンカー、広い家、ハンバーガー、コーラが登場し、高層ビルやネオンが並ぶ街を登場人物が駆け抜けます。実はこれを世界の人々に見せるというのは、大変な宣伝効果を生みます。映画を見た人は、映画の主人公と同様にコーラを飲みながら車を乗りたいと思うのです。アメリカ企業が海外に進出するにあたり、アメリカ製品が広く知られているというのは大変な優位性です。今でこそ企業が映画のスポンサーになり、企業の商品を作品に登場させるのは当然ですが、それを大昔から実行していたアメリカは強い。
 同様に、人々は映画を通じて豊かなアメリカに憧れたり、アメリカの文化や価値観を映画を通じて学ぶのです。映画のなかでアメリカ人がテロリストを退治すれば、映画を見た人はアメリカ人を応援したくなったりするのです。アメリカの映画にはアメリカ軍がよく登場しますが、アメリカ軍は映画撮影に協力的であると言われます。たとえいつもそれが機能するわけではないとしても、政治的なプロパガンダにも映画は一役買っていると言えるのではないでしょうか。

 かねてから日本のアニメ、漫画、テレビドラマはアジアをはじめとする国々で一定の人気を持っています。それらに親しんでいる外国人は、日本に対してもいい印象を持っている人が多い。私はあまりドラマを見ないのですが、そういったアジアの人のなかには私よりもはるかに日本のドラマや俳優について知っている人がいて、私の無知ぶりをからかっていました。そして実際そのような人は親日家でした。直接会った人ばかりではなく、そういった人が多いということを雑誌やニュースでも間接的によく聞きます。フランスをはじめとする欧州にも日本アニメ・漫画のファンは多いと聞くし、反日教育を受けた韓国や中国の人でも、漫画等を通して日本の文化は好きとか理解を深めたという人々が存在するようです。
 同様に、韓国のドラマは日韓関係の改善に寄与しました。韓国では国内の市場規模が日本のように大きくないので、早くから海外に輸出することを前提として努力していたといいます。ビジネス上での関係が順調でも、日韓両国民の間ではあまり親近感が醸成されなかった日韓関係において、韓国ドラマの流行は両国間の改善に役立ち、ヨン様一人で多数の外交官に匹敵すると言われました。
 その意味で、日本の映画界は遅れをとっていました。評価されていたものの多くはサムライ映画だったでしょうか。しかしアニメだけでなく、日本の現代劇が評価されてきているのは大きい。しかもアメリカで、です。今までの日本は、文化の輸出というものに対する考えにあまり積極的でなかったように感じます。最近は政府も外国人観光客を増やすことや文化の輸出ということにも目を向けているようですが、取り組みはじめたのが少々遅かった。このいい流れを今後も維持してほしいところです。


【第81回アカデミー賞速報】「おくりびと」が外国語映画賞を受賞!

2月23日13時9分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000016-eiga-movi

 [eiga.com 映画ニュース] 2月22日(日本時間23日)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッド・コダックシアターで第81回アカデミー賞の授賞式が行われ、「おくりびと」が外国語映画賞を受賞した。

eiga.com 第81回アカデミー賞特集 受賞結果速報&ノミネート一覧

 日本映画の同部門へのノミネートは12作目で、受賞は史上初の快挙。授賞式に参加していた滝田洋二郎監督と主演の本木雅弘が壇上にあがり、プレゼンターのリーアム・ニーソンらからオスカー像を受け取った。

 同作は昨年のモントリオール世界映画祭グランプリをはじめ、今月20日に発表された日本アカデミー賞でも最優秀作品賞ほか10部門を受賞。国内外での受賞は計60冠に達していたが、さらに米アカデミー賞受賞という映画界最高の栄誉が加わった。

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2009年2月25日 (水)

自動車会社、資金ショートの危険

 株安ですが、円安が進んでいます。サブプライム問題の影響をあまり受けていないと思われていた日本経済ですが、世界経済の減速に伴い輸出企業関連をはじめとして急減速。円も弱くなっていて、輸出比率の高い企業にとっては、少しだけいいニュースです。かなり売り込まれていた自動車関連企業にも、買戻しに加えて円安を好感した買いが入っているようです。そのなかで、マツダは10円安の122円と、上場来安値を更新する逆行安となりました。

 日経新聞の2009年2月21日付朝刊の記事に、自動車7社のフリーキャッシュフローについての記事がありました。キャッシュリッチで有名なトヨタは、予想通りかなりの余裕があります。しかし、なかには苦しい会社がありました。以下はその記事を基にしたグラフです。

       
 FCF08/12月末の
手元資金
手元資金/FCF
                                                                                                                                             
トヨタ-3,550 22,606 6.4
 -8,932 4 2.5
ホンダ-8,383 7,394 0.9
 -5,594 -30 1.3
日産-1,925 4,846 2.5
 4,746 -19 -
スズキ-1,844 2,627 1.4
 -218 -45 12.1
マツダ-1,967 1,440 0.7
 102 -36 -
三菱-1,093 2,705 2.5
 1,394 -25 -
富士重-470 1,017 2.2
 624 -14 -
08年4-12月期のキャッシュフロー計算書
と手元資金
単位億円、下段は08年3月期一年間実績
手元資金欄下段は08年3月期比増減率%
出典は日経新聞   2009/2/21付朝刊より

 一番右側の「手元資金/FCF」の欄は、手元資金をキャッシュ・アウトフローで割ったものです。上段は08年4-12月期のキャッシュ・アウトフローで手元資金を割り、下段は一年間のキャッシュ・アウトフローで手元資金を割っています。

 キャッシュ・リッチで有名なトヨタは、年間ベースのキャッシュ・アウトフローを使って計算した場合、このままの金額のキャッシュ・アウトフローが続いたとしても、2.5年は手元に資金があることになります。言い換えれば、このままの赤字が続いたとしても、2.5年は資金ショートが起きないということです。
 日産・マツダ・三菱・富士重は、年間のキャッシュは黒字です。しかし前半の経済危機以前で黒字を稼いでおり、後半は大幅な赤字です。来期は前期のような黒字分が消える可能性が極めて強く、そうなった場合はFCFの上段の赤字額が大きな意味を持つことになります。リストラや対策によってアウトフローの額をある程度抑えることは出きるでしょうが、基本的に来期は年間ベースで赤字になると考えるべきでしょう。仮に今期の08年4-12月期のキャッシュフローが来期の年間のアウトフローと同額だと想定した場合、マツダとホンダは1年足らずで資金ショートが起きることになります。特にマツダは9ヶ月もたないということで、これはかなり深刻な問題です。

  このキャッシュ・ショートの大きな原因は、製品が売れていないことです。実はこの日経新聞の記事には、在庫の増加のデータも同時に掲載されていました。車を製造することで資金を使っているのに、車が売れないから現金化できない。在庫だけが積みあがっています。現在はどの会社も在庫削減のために、極端にまでに大幅な減産をしています。減産によって在庫が削減できれば、キャッシュ・アウトフローは食い止められるでしょう。ニュース記事によると、「ホンダは21年3月期見通しで営業黒字を見込んでおり、赤字に転落するトヨタや日産自動車に比べて“深手”を負っていない」ということです(下記ニュース参照)。

 そうはいっても、余裕のあると言われているトヨタですら、もしものためにすでに今月20日に2000億円の社債の発行を決めました。日産は米政府に低利融資を申請しています。この状況では何が起こるか予測はできません。そうなると、フォードも危機のなか、大きな支援企業をもたず規模も小さなマツダの資金繰りの悪さが際立ちます。マツダの逆行安は、倒産リスクを織り込もうとする市場の動きでしょうか。早急に資金繰りを安全にするための融資枠の設定や社債の発行といったことを、マツダは発表する必要があるでしょう。


ホンダ新社長に伊東氏 若返りで立て直し

2月23日21時23分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000604-san-ind

 ホンダは23日、福井威夫社長(64)が退任し、伊東孝紳専務(55)が社長に昇格するトップ人事を内定したと発表した。福井氏は取締役相談役に就く。 6月の定時株主総会終了後の取締役会で正式決定する。未曾有の自動車不況の中、新工場の建設延期や自動車レースのF1世界選手権からの撤退などリストラに ついては一定のめどが立ったと判断し、経営陣の若返りを図り、販売回復など抜本的な経営の立て直しを目指す。

 伊東氏は主に乗用車の開発を担当し、スポーツカー「NSX」など数多くの“名車”を手掛けたほか、社長への“登竜門”とされる本田技術研究所の社長も経験。4月に研究所社長に再び就任し、本体の社長就任後も兼務し、商品開発重視の姿勢を鮮明にする。

 福井氏は平成15年に社長就任。国内外で生産体制を強化したほか、燃料電池車の開発や太陽電池の事業化など環境分野に注力した。

 トヨタ自動車で創業家の豊田章男副社長が社長に昇格するのに続くホンダのトップ交代は、苦境を乗り越え、勝ち残るためには「加速力と成長力」(福井氏)が必要と判断したためだ。

 またホンダは21年3月期見通しで営業黒字を見込んでおり、赤字に転落するトヨタや日産自動車に比べて“深手”を負っていない。すでに福井氏がF1撤退など“大ナタ”をふるったこともあり、最大の課題は眼前のリストラから、再成長へ向けた土台作りに移っている。

 命運を握るハイブリッド専用車「インサイト」は6日の発売から10日間で受注が月間目標の2倍にあたる1万台を超えた。「顧客が求める商品をいかに素早 く投入できるかが大事だ」と伊東氏。素早く二の矢、三の矢を放つことができるのか。新社長に課せられた責務は十分に自覚している。

【伊東孝紳(いとう・たかのぶ)】 京大院修了。昭和53年ホンダ。取締役、常務などを経て平成19年6月から専務。静岡県出身。

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2009年2月20日 (金)

「自動車メーカーが魅力ある商品や使い方を提供しきれていない」について

 車が売れない理由として、日経ビジネス・オンラインに「若年層は、
生まれた時から大体家庭にクルマがあり、すでに日用品化している
クルマから得る感動が少ない」「携帯電話という新たな消費品目が
定着した」「自動車メーカーが魅力ある商品や使い方を提供しきれ
ていない」が例として取り上げられていたことを、2月2日の日記「
消費者の地位の不安定さが、車への興味を失わせる」
に書きまし
た。最初の2つの理由は自動車メーカーには対応が出来ません
が、最後の「自動車メーカーが魅力ある商品や使い方を提供しき
れていない」について少し考えてみたいと思います。
 
 下記ニュースによると、売れている車の殆どがいわゆるスモール
カーとミニバンです。2位に入っているカローラは、ワゴンやハッチ
バックタイプを含んでいて、セダンはわずかです。プリウスはセダン
というよりも、ハイブリッドであることが評価されています。そう考え
ると、現在日本で消費者が求める車は、1500ccクラス以下のスモ
ールカーか、ミニバンということになります。かつてはセダンが売れ
筋のランキングと上位を占め、またスポーツカーなど人気でした。
一時は4WDのオフロードタイプも流行ったことがありました。市場構
造は随分と変化しています。
 
 では結局日本の自動車市場はスモールカーとミニバンしか基本的
に売れないのでしょうか。そのような傾向があるのは確かでしょう。
スポーツカー市場は壊滅状態、セダンの多くは年配の人か社用車用
しか売れません。
結局自動車会社各社は、大ききな市場であるミニバンと小型車に資
源を集中投資することになります。市場に投入され売られている車の
多くは、この分野の車になります。また一つの車体とエンジンを開発
すれば、デザインやコンセプトを変えつつもまったく違うように見える
車を安く投入することが出来ます。例えばトヨタはビッツを一度開発す
れば、その部品を使ってプラッツ、ファンカーゴ、Bbなどを簡単に安く
開発出来ます。その結果、この大きな市場は各社の投入した数多く
の車が入り乱れ、市場を取り合う混戦状態になっています。これは、
確実に多くの消費者が存在するマス・マーケットを手に入れることを
狙った戦略と言えます。
 
しかしこの戦略は一般公約数的な大多数の消費者のみを狙ったも
のであり、それ以外の消費者を置いてきぼりにしています。スモール
カーやミニバンが欲しい多くの消費者にとって、日本は数多くの選択
肢のある素晴らしい市場です。一方、例えば、わざわざ車に金をか
けたくはないが、もしもいいスポーツカーが発売されれば買いたいと
思っている一部の消費者は、車に大金をつぎ込む気持ちを無くしてし
まいます。
 車雑誌のベストカーだったかカートップだったかで、何年か前にア
ンケートをとっていました。あなたが車を買うのならば、どんな車がい
いかというものでした。不思議なことに、これだけスポーツカーが売れ
ていないにも関わらず、読者は圧倒的にスポーツカーに興味を持って
いました。
最もこれは車雑誌の読者という限定された人の意見であり、
また現実問題として買う車は別であるかもしれないということを考慮す
る必要はあります。しかし細かいデータは忘れてしまいましたが、それ
はかなりの割合であったように記憶しています。スポーツカーを欲しい
と思
っている潜在的消費者は数多くいるのです。
1989年、マツダはロードスターを発売し、世界中で小型オープンカー
・プームを生み出し、新規需要を掘り起こしました。従来の自動車市
場に加えて、消費者の新規需要や買い替え需要を作ったものと思い
ます。では今は何故スポーツカーが売れないのか。私の仮説を述
べてみます。
 
 スポーツカーがたくさん売れていた80年代末から90年代初頭にか
けて、日本はバブル経済でした。自動車もそれと平行して巨大化・高
級化してしまい、特にスポーツカーはその傾向が顕著でした。スープ
ラ(JA80)、フェアレディZ(Z32)、RX-7(FD3)、スカイライン(R33)
といった伝統あるブランドは、軒並み3ナンバーサイズ、300-400万
円以上の高級車となり、スポーツカーが欲しいと思う層が多い若者
に買えるような、手頃な価格の小型スポーツカーのラインナップが非
常に貧弱になってしまいました。まだ2000cc程度の比較的廉価な
プレリュード、シルビアといった車はありましたが、デザインなど総合
的に魅力がなくなっていました。実際、90年代のバブル経済崩壊後
に発売されたスポーツカーの中では、シルビアの最終型(S15)シル
ビア等の少数の例外を除き、
現在デザインの評価があまり高いもの
がないのが現実です。ロードスター、MR2、MR-S、S2000といった二
人乗りの本格的なスポーツカーは、みんなと一緒に大勢で外出した
い一般的な若者には少々特殊な車であり、大きな人気を継続的に得
るには至りませんでした。車好きな私の個人的意見としても、この時
期は日本のスポーツカーの不毛な時期だったのではないかと思いま
す。
 次々とスポーツカーを発表しても、大きな売上につながらない。自動
車会社は次第にスポーツカーに対する興味をなくしていきます。ニュ
ーモデルの投入は殆ど無くなり、モデルチェンジすらしなくなります。
経営危機になった日産は、伝統のスカイライン、フェアレディZの消滅
すら考えるようになります。また2002年の排ガス規制によって多くの
スポーツカーが生産中止になりました。この結果、消費者のスポーツ
カー人気はさらに低下することになります。人気が低下するから、自
動車会社もスポーツカーを投入しなくなり、それがさらに人気低下を
招きます。若者はスポーツカーを知らないまま年齢を重ね、歳をとっ
ても興味や憧れを持たなくなります。こうして日本のスポーツカー市
場に、負の連鎖が出来上がりました。今は日本のスポーツカー市場
は、昔のスポーツカーの栄光が忘れられない中高年向けの小さな市
場となっています。
 私は、消費者の嗜好がミニバンやスモールカーへ移行しただけで
なく、自動車会社が魅力的な商品を魅力的な価格で出せなかったこ
とが原因としてあると思います。実はもう一つの「元祖」ミニバン大国
のアメリカでは、未だにスポーツ・クーペはイメージもよく台数もそれ
なりに売れています。販売台数を詳しく調べたわけではありません
が、数多くのスポーツタイプやクーペが、小さなエントリー・レベルの
ものから中型、大型まで各社よりラインナップされており、実際に町
でも数多く見かけます。実は日本の会社も、日本未発売のクーペや
スポーツモデルをアメリカに数多く投入しています。例えばトヨタは
カムリをベースにしたソラーラや小型のサイオンTXといったクーペを
北米では販売しています。それに対して、日本ではスポーツカーを
欲しい消費者を置き去りにしてしまった。スポーツカーだけでなく、ミ
ニバンとスモールカーというマス・マーケット用商品以外の選択肢は
非常に小さい。
 
結局、実用的な道具としての車以外を、自動車会社は日本の消費
者に提案しきれていないのです。マス・マーケットに力を入れすぎて、
その周辺に存在しているであろう潜在需要の開拓を出来ていない。
1600-2000ccクラスの、デザイン・性能の良い小型スポーツカー
や、或いは4人が楽に乗れる小型スポーティセダンを、若者向きに
比較的低価格で作ってみれば面白いのではないか。それにハイブ
リッドを付け加えても面白い。
 ただ残念ながら、今のこの経済状況では各社は冒険を出来ないで
しょう。売れるかどうかわからないニッチ市場を狙った商品を投入す
るよりも、コストを抑えてモデルチェンジや新規投入も最低限に抑え、
消費が落ち込んでも会社が存続できることを最優先に考える、縮小
均衡を考慮した戦略をとってくるでしょう。暫くはニッチな市場が開発
されることもなく、マス・マーケット用の車が幅を効かせる時代が続く
ものと思います。
 
 

08年の除軽新車販売…ホンダ フィット 6年ぶりトップ

http://response.jp/issue/2009/0108/article118651_1.html
 
 現在の売れ筋の車種は、日本自動車販売協会連合会が発表し
2008年の乗用車車名別新車販売台数(軽除く)によると、トップは
ホンダの『フィット』で、前年比50.1%増の17万4910台だった。フィ
ットがトップとなったのは6年ぶり。2位のトヨタ『カローラ』は同2.1%
減の14万4051台と低迷し、フィットと約3万台もの差だった。トヨタは
トップは逃したものの、3位が『ヴィッツ』、4位が『クラウン』、5位が
『プリウス』、と2-5位を独占した。6位は日産『セレナ』、7位がトヨタ
『パッソ』で、8位がトヨタ『ヴォクシー』、9位が日産『ティーダ』、10
位がマツダ『デミオ』だった。


夏ごろまでガソリン価格が高騰した影響もあってスモールカーがベ
スト10に相次いでランクインしたほか、ハイブリッドカーのプリウス
も5位にランクインした。
 
 
1~12月

通称名       メーカー名   台数   対比

1  フィット      ホンダ   174,910    150.1

2  カローラ     トヨタ    144,051     97.9

3  ヴィッツ      〃     123,337     101.6

4  クラウン     〃       74,904     132.7

5  プリウス     〃       73,110     125.4

6  セレナ      日産      72,927      94.0

7  パッソ      トヨタ      72,767      90.9

8  ヴォクシー    〃       70,165      95.5

9  ティーダ     日産      65,302     104.9

10 デミオ      マツダ     64,990      99.2

11 ノート       日産      62,704    112.7

12 スイフト     スズキ      58,950    111.4

13 エスティマ    トヨタ      58,463     78.8

14 ノア         〃       57,477    94.1

15 ラクティス     〃       51,694     97.7

16 フリード     ホンダ      50,646   (20-5)

17 キューブ     日産      47,295     91.2

18 マーチ       〃       46,686    102.2

19 アルファード  トヨタ      45,119     86.4

20 ステップワゴン ホンダ     44,441     79.6

21 ストリーム     〃      41,399     72.2

22 ウィッシュ    トヨタ      39,292     69.2

23 ヴェルファイア   〃      38,969   (20-4)

24 マークX       〃      38,748     82.1

25 シエンタ       〃      34,809     99.4

26 ポルテ        〃      32,961     89.6

27 bB          〃      32,413     84.4

28 プレミオ       〃      32,044     83.9

29 エクストレイル  日産     31,710     113.8

30 オデッセイ    ホンダ    28,982      91.2


http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking/1999.php

 

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2009年2月15日 (日)

苦味は毒の味、人は何故摂取するのか

 苦味は毒の味であることは昔から知っていました。でも毒の味を摂取する理由がわかりませんでした。私はビールが嫌いです。あんな苦いものを何故多くの人 が好んで飲み続けるのか理解出来ません。だからビールが好きな人には時々その理由を聞きます。最初の一杯は特に美味しいが、後はだんだん苦いだけになる な、というのが大半の答えでした。

 生物的にみて、人の味覚は食べ物がどのようなものであるかを判別するために発達したと言われています。
 甘みであれば糖分ですから、エネルギーとなり体に有益です。旨味は蛋白質ですから、体を作るためにこれも有益です。長い進化の過程の中で、生物はこれらの味を含む食べ物を有益であると知り、人はこの味を美味しいと感じるように遺伝子情報に記憶されました。
 酸味は果物にも含まれますが、同時に腐った食べ物でもあります。しょっぱさは塩分であり、体に必要ですが、取りすぎは危険です。ですからこれらの味はいつも美味しいと感じるわけではありません。
 しかし苦味は毒の味ですから、基本的に体にいいものではありません。一般的に生物は苦味を嫌います。人間にとっても普通は苦味は嫌われます。ところが人はコーヒーやビールを飲み、チョコレートを食べます。何故人は苦味を好んで食べるのか、昔から不思議でした。

 先週、苦味に関する番組が偶然二つ放送されていました。一つはNHKの「ためしてガッテン」です。番組内では、基本的に子供のころは苦味を嫌い ますが、大人になると苦味に慣れるから苦いものを摂取するようになる、みたいなことを言っていました。しかし、それでは人は何故慣れるようになるまで苦味 を摂取するのか理由がわかりません。これでは疑問が解決しませんでした。

 もう一つは「所さんの目がテン」です。番組内では、苦味は人の喉の細胞を活性化して、喉の渇きを癒す効果があるという学説が紹介されていました。人が喉が乾いたときにビールを美味しいと思う理由はこれだそうです。
 さらに甘みと混ぜることによって、苦味は甘さを感じる感覚を整え、くっきりと甘さを感じさせる働きがあるという説を紹介していました。確かに砂糖を入れたコーヒーやチョコレートは美味しく感じます。
 また苦味を含む食品には、コーヒーや茶のようにカフェインやカテキンといった、適度に摂取すると体に有益なものを含む場合があります。これを経験によって人は知り、苦味をあえて取るようになったという説もありました。
 これらの説は合理的で納得のいくものでした。また疲れているときには苦味を感じることを妨げる蛋白質を合成するともいっていました。なかなか面白かったです。

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2009年2月14日 (土)

巨大化している車

 不況のあおりを受けて売れない自動車ですが、軽自動車は比較的堅調です。日本の自動車市場が減退を続ける中でも、軽自動車はここ数年間売上は増加傾向でした。

                   
19981999200020012002
1,551,3301,880,7711,874,9151,853,5201,830,700
                       
200320042005200620072008
1,804,7551,891,1501,923,7162,023,6191,919,8191,869,893

出典 社団法人 全国軽自動車協会連合会
http://www.zenkeijikyo.or.jp/index.html

98年の規格改定以降、軽自動車の規格サイズは

  • 長さ3.40m以下
  • 幅1.48m以下
  • 高さ2.00m以下

となっています。

 軽自動車の代表格であるスズキのワゴンRのサイズは、全長3395mm、全幅1475mm、全高1660mm。さて世界一のベストセラーカーのトヨタカローラの登場は1966年。当時のモデルのサイズは全長3845mm、全幅1485mm、全高1380mmとなっています。軽自動車はトランクがないぶん全長は随分と短いですが、車の後ろいっぱいまで室内空間として使用しているため、室内の長さはむしろカローラより長いくらいでしょう。後席をスライドさせれば、大人が足を投げ出せるほどの前後空間があります。現代の車は衝突の際の安全対策のため厚いドアを採用しているため、室内幅は少し狭いかもしれません。しかしあまり大きな差はないものと思われます。エンジン出力にもあまり大きな差はありません。かつてのエンジン出力はグロス表示で現在はネット表示であるので、実際には昔のエンジンの出力は実質的にさらに低い。さらに現在の軽自動車にはエアコン、オーディオ、パワステ、パワーウィンドゥも普通についています。むしろ現在の軽自動車は、初代カローラよりも豪華で高性能です。

                               
 全長(mm)全幅(mm)全高(mm)出力
ワゴンR339514751660 64馬力(ターボ車)
初代カローラ384514851380 60馬力

私たちは時代に関係なく軽自動車という分類を単純にしてしまいがちですが、実は軽自動車はいつの間にか巨大化、高性能化しています。これは軽自動車に限った話ではありません。古くから存在するブランドは、日本経済の成長と共にほぼ例外なく巨大化しています。小型車の代表格である現行型のカローラは、1969年型ハコスカのスカイラインGT-Rより全てのサイズで既に大きく、1981年型の初代ソアラや1987年型のクラウン・ロイヤルサルーン(2000CC)よりも全長で短いだけです。同じく小型車の代表であったシビックは、もう3ナンバーサイズです。大型車の代表格のクラウンだって、昔は5ナンバーサイズの車でした。
 かつての基準で考えると、現在の小型車や軽自動車は十分に大きい。実用性だけで考えるならば、軽自動車や小型車で十分に事足ります。ガソリンが高くなり景気が悪くなったうえに、自動車が社会的地位を示したり見せ付けるものであった時代ではなくなっている現在、普通の消費者から見ればこれらの車で十分ということでしょう。

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2009年2月 9日 (月)

保護貿易主義の後退

 1929年の世界恐慌のとき、各国は保護貿易によって自国経済を守ろうとしました。自国で生産された製品を自国で消費し、他国からの商品を買わないようにする政策です。他国から製品を買えばその国へ自国のお金が流れますので、自国の経済を弱くすると考えられていました。自国の製品を買えば、お金は生産された自国の産業を潤します。お金は自国内を循環するため、資産の流失がないというのがその理論です。

 幸いなことに、これは正しくありません。貿易は一般的に貿易に参加をしている全ての国の経済を潤します。競争力のある分野で輸出をし、競争力のない部分で輸入を相互に行うことは、強みを生かし弱点を補完することです。例えば日本は農業の生産性が良くありません。日本は自国で非効率に農作物を生産し、それに高い金を払うよりも、外国から安く買ったほうがいい。その反面、競争力のある機械・電気・自動車などを輸出することにより、他国から外貨を稼ぎます。また日本ほど機械・電気・自動車に強みを持たない国は、日本の高品質・高性能の製品を輸入することによって自国の弱点を補完できます。

 もし日本が保護貿易をしたならば、非効率で高い農業生産物に多額の金を払い、国内需要分のみの機械を生産したならば、日本経済は壊滅します。多額の貿易赤字を毎年計上しているアメリカにすら同様のことが言えます。もしアメリカが品質・性能・価格で必ずしも競争力の高くない自国製電気製品を買うのならば、その負担はアメリカ国民が結局支払うことになります。貿易とは両者両得の関係であり、貿易によって参加国全ての経済は、貿易をしないよりも発展しえるのです。
 さらに保護貿易は、相手国から同様の対策をされてしまいます。他国から輸入をしないのに、自国の製品だけを輸出することはまず無理です。自国が貿易障壁を設ければ、相手国も同様の貿易障壁を設けるのです。結局のところ、全ての国が貿易によって得られる経済の発展部分を失うだけということになります。

 世界は既にそのことを歴史から学びました。外国からの輸入の脅威にさらされている国が、感情的に保護貿易に走ろうとするのはわかります。しかし今は多くの知識人や政治家が、自由貿易の強みを理解しています。今回オバマ大統領が感情論になびくことなく、保護貿易に警戒感を表し自由貿易を守るということを表明したことは、この経済危機を克服する時間を短縮してくれるものと思います。

バイ・アメリカン条項を修正=国際協定遵守を約束-米上院

2月5日11時40分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090205-00000060-jij-int

 【ワシントン4日時事】米上院は4日の本会議で、景気対策法案の一部として公共事業に米国製品の調達を義務付けた「バイ・アメリカン条項」の修正案を全 会一致で可決した。保護貿易主義的色彩が強いとして、オバマ大統領や各国が見直しを求めたことに配慮したものとみられる。
 修正案は、同条項について「米国の国際協定順守義務と整合的な方法で適用する」との一文を盛り込む内容。ドーガン上院議員(民主)が提出したもので、下院で可決した景気対策法案にも同じ文言が盛り込まれている。 

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2009年2月 3日 (火)

北米自動車版サブプライム・ローン

 2月2日放送のNHKスペシャル「アメリカ発 世界自動車危機」なんてのを見ました。いくつか面白い部分がありました。

 それによると、昨年のアメリカ国内のローンの未払いによる車の没収は190万台だそうです。2008年のアメリカ国内の販売台数は1324万台 で、実に7台に1台が没収された計算になります。没収された車が大量に中古車市場に流れ込み、中古車と新車の販売価格を暴落させていることでしょう。
 なんでこんなことになったかについても説明していました。まあ説明などされるまでもなく、無茶なローンを組んで販売していたことは昔から度々指摘されていたのですが、その実態について具体例がありました。GMのローンの申請用紙には、顧客の収入や職業を尋ねる欄すらないのです。払える見込みがない客でも、顧客が申し込みさえすれば、簡単にローンを申し込んで豪華な新車を買うことが出来たのです。番組内でのあるディーラーのインタビューでは、定職を持たず空き瓶集めをして生活しているような人も、ローンの申し込みをした中にはいたのではないかということでした。何でも借金して買い物をするのが一般化しているアメリカらしい話ですが、それにしてもかなり出鱈目な話です。
 そのローンの多くはGMの金融子会社であるGMACが担当していました。GMACはそのローンを金融工学を使ってまとめて証券化し、金融機関を通じて投資家に販売しました。しかも格付けは最高のトリプルAです。たとえローンの不払いが出ても、GMACではなく投資家が損をするような仕組みを作 り上げていたのです。これでGMとGMACは、リスクを他の投資家にまわし、短期的には自分たちの売上のかさ上げをすることが出来ます。自動車版のサブプライム・ローンです。
 GM側の経営者や関係者からみれば、自分が引退するまでこの仕組みが持てば、業績を上げたということで多額の報酬を得ることも出来たでしょ う。番組内では、GMACでこの仕組みを開発した人が登場していました。現在はこの問題にからんで会社を解雇されていましたが、それまでには相当の報酬を受け取ったと思います。私が予想するに、彼は最低でも年間数千万円、あるいは億単位の給与はあったでしょう。恐らく最初からその人は、いずれは破綻することがわかっていたのだと思います。ある意味、詐欺のようなものです。

 そんなわけで、アメリカの一時期1600万台を超える年間販売台数は、このような最初から返す目処のない信用供与によって無理やり膨らまされて いたということです。適正水準がいくらかわかりませんが、今までの需要を先取りした反動も出るでしょうから、かなり減少することは間違いありません。来年の2009年の市場規模は、ピーク時より4割近く減少した1000万台くらいを予測する専門家もいるようです。
 今はローンの審査が厳格化されているが、もっとローン審査が通るようになり、かつてのような信用供与が出来れば自動車販売は回復するという専門家がいます。しかしサブプライムの実態が判明しているなか、今後はもうこのような詐欺まがいのローンを組むことは出来ないでしょう。例え景気が回復しても、ローンの問題を考えれば、かつてのような1600万台という年間販売台数は適正とは言えません。結局、販売した車を、ローン未払いで没収しなければならなくなるだけです。

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2009年2月 2日 (月)

格差を生む社会は負の連鎖を生む

 去年、「ウォルマートに呑みこまれる世界」という本を読みました。安売りで知られ、世界最大の小売業であるウォルマートが、社会に与える影響について書かれた本です。取引継続のために常に値下げを始めとする厳しい要求を突きつけられる納入業者、ウォルマートに対抗出来ずに消えていく地元の商店街、ウォルマート側から見て都合のいい供与・勤務条件しか受けられない従業員。そしてその強大な力についていくことが出来ず、破滅への道を進む多くの商品製造会社や町、あるいは貧困すれすれのラインで生活する従業員。ビジネス的視点においてウォルマートについて書かれた本は多い。しかしこの本はその意味でちょっと異なります。
 ウォルマートは買い物客に安く商品を提供し、社会に多大な貢献もしました。しかしその一方で、ウォルマートの成功は、納入業者や従業員に対する大きな負担の上に築かれたものでした。ウォルマートの出店した周辺では失業者が増え、多くの従業員の生活も楽ではありません。ほんの一部の地位の高いものだけが、良い待遇を受けられます。強いものがその力を利用して弱いものを自由に支配する。弱いものはその力に逆らう術を持たず、支配を甘受せざる得ない。ウォルマートは格差社会を作り上げる原動力の一部であるという見方をすることも可能です。
 別にこれはウォルマートに限ったことではありません。ウォルマートに認められて商品を販売する機会を得て、大きな成功を実現したものもいます。ウォルマートが悪の権現だという気はさらさらありません。しかし同じように大学を出ても、投資銀行で働き30歳程度で数千万円の年収を得るものが一方、努力をしても死ぬまで1/10以下の年収で事務員として働かざる得ないものがいる。アメリカは確かにチャンスのある国です。アメリカン・ドリームをかなえたものは数多くいるでしょう。しかしながら同時に、アメリカはちょっとした差でチャンスを掴めなかった者に対して、非常に厳しい国でもあると感じるのです。そしてそのようなものが大部分を占めているのが現実ではないでしょうか。
 アメリカは誰でもチャンスがあるといいます。でも実際はそうでもありません。例えばスラム街の貧乏な家庭で生まれ、十分な教育を受けにくいけど悪への誘惑には不足したことがない環境で育った者に、将来の希望はあまり持てそうにありません。確かにその環境でも本人が猛烈に勉強したり努力すれば、成功への道は開かれています。しかしそれは現実的には難しい。かくして富める者はさらに富み、貧しいものは貧しいままの連鎖が続いていくのです。

 日本でも格差社会というものが進んできています。かつての私は、能力のあるものや努力をするものが大きな社会的報酬を得ることは当然であると思っていました。今でもある程度そう思っています。しかし最近の傾向はもしかすると行き過ぎなのかもと思うのです。正社員を雇わない企業が増えた結果、労働者は不安定な地位に甘んじざる得ない。人件費の調整弁として、自由にいつでも派遣従業員を雇い或いは期間満了とともにさよならを告げる。短期的に見て、雇用調整によって会社の利益率を変更することが出来るのは、会社にとって便利なことです。
 しかしこれはバブル崩壊以後不景気が長かった日本において、人を雇う側という立場と力を持った会社にとって、一方的に都合のいい制度のように少々感じます。正社員になって頑張って働きたいという希望を持ったものがいても、そのための道があまり開かれていません。悪い待遇ですごく一生懸命働いても、どうしても貧乏から抜け出せないなままの人がいます。
 私は市場原理主義がそれほど嫌いではないし、少なくとも資本主義が好きです。社会主義・共産主義では世の中はうまくいきはしないと信じています。だがある程度の規制を設けないと、明治から昭和初期のように資本家だけが富める社会になり、社会不安が増大していくのではという危惧を持っています。特にこのようなひどい経済状況では、末端の労働者にもある程度の希望と機会を与えるような舵取りが必要とされると思います。長期的にみて、格差の大きくない社会は安定した消費者と優秀な労働者を供給することとなり、企業側にとっても悪くない話でしょう。

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消費者の地位の不安定さが、車への興味を失わせる

  物が売れないと言われている時代です。よく取り上げられる代表が自動車です。人々は自動車購入に最早強い興味を持とうとしません。

 今回は日経ビジネス・オンラインに面白い記事がありました。記事には車が売れない理由として「若年層は、生まれた時から大体家庭にクルマがあり、すでに日用品化しているクルマから得る感動が少ない」「携帯電話という新たな消費品目が定着した」「自動車メーカーが魅力ある商品や使い方を提供しきれていない」がまず挙げ られています。以上のような理由とは別に、将来に希望が持てないしお金がないから買えないということを主に述べています。また記事では、給与所得者数の変化を挙げています。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20090109/182410/  

図、20~24歳の給与所得者数と人口の推移

http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20090126/183820/

図表、パート労働比率(20~24歳)と大学進学率の推移

 データは、若年給与所得者数の減少傾向を示しています。車はかなり値段のはる高い買い物です。多くの人はローンを使って買うでしょうが、正社員でなければローンを組むことは出来ません。また現金を貯蓄するにも、安定した給与がなければ簡単ではありません。仮に十分な貯蓄があったとしても、地位が不安定で将来に希望が持てないものが、高額の買い物をすることは簡単ではありません。車を買うよりも、将来のため・何かのために準備して貯金を置いておくということになるでしょう。昔のように、学校を卒業してすぐにローンを組み、学生時代から憧れていた欲しかった車を買うということが出来にくい世の中になっています。

 私の友人の30代男性のインド人は、車にあまり興味がなく、車のことについて殆ど知識がありません。「普通20-30代の男ならば車に興味があるものだろうし、車雑誌くらい読んだりするものではないのか」と彼に言った事があります。しかし彼はこう言いました。「自分は本当に貧乏な田舎で育った。だから車を買うなんてことは、全く現実味のないことだった。現実に買える見込みがないのに、どうして興味が持てるんだ?」
 今の車に興味を持てなくなった人達にも、似たようなことが言えるのかもしれません。生活は楽ではない、将来もどうなるかわからない。しかも幸い日本では公共交通機関が発達しており、都市部では無理して買う必要性がない。そんな中で、無理して買う必要性のないものに、どうして興味を持たなくてはいけないのかと。物心ついたときには景気の悪いニュースばかりが流れ、不安な社会情勢の中で成長。そして就職したときにも実際に苦しい生活が待っていた。そのような中で、多額の出費を伴うものに強い関心を持てないのも理解出来ます。

 幸い車がなくても、周りから馬鹿にされることもありません。周りもそのような環境で育った人達ですから。車が乗る人の地位を表したり、見栄を張るための道具であったりする時代ではないのです。どうしても車が必要な人でも、安くて燃費の良い小型車で十分。また車がない人が車が必要なときには、車を持っている人に頼むとかレンターカーを借りるという、実に現実的な道具としての利用法があるのです。

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