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2009年3月の3件の記事

ETC割引の開始と、高速道路の経済効果

 20日金曜日の祝日から、ETC装着車による高速道路の割引が本四高速・アクアラインから始まりました。週末は高速道路料金が土日祝日にはいくら走っても1000円になるというものです。世界的基準で見ても相当割高と言われている日本の高層道路料金ですが、これはかなりの劇的な割安価格です。
 今月にはETCの装着に条件付ですが補助金が出るという事もあって、オートバックス等の車用品店ではETCの注文が殺到し、どこの店も軒並み在庫切れということがニュースで度々放送されています。しかも入荷の見込みは当分立たないそうです。今回の政策によるETCの投資効率を考えれば、こうなることなど容易に想像できそうなものなのに、いったいメーカーは何をしていたのかと呆れてしまいます。これらの車用品店を展開する会社の売上が予想外の上方修正をして、株価にも反応するかと思っていたのですが、この様子だとどうやらそれほどでもなさそうです。

 実は偶然にも今週金曜日から淡路島に行ってました。淡路島には本土と淡路島をつなぐ明石海峡大橋があります。通常の中型車の通行料金は明石海峡を渡るだけの最短で2800円。垂水ICから淡路ICまでの、距離にして11.3Km、時間にしてわずか8分です(本四高速株式会社ウエブページより)。ところがこの祝日の金曜日からは1000円。しかも三連休ということで、いつも以上の車の通行があり、高速道路は相当な渋滞が起きたという話をタクシーの運転手がしていました。また島内のホテルの宿泊客数が一杯になり、予約が非常にとりにくくなったという話も現地で聞きました。これほどのことは今まであまりなかったそうです。これを見る限り、ETCの割引による経済効果が出ていると言えます。今後も週末に車で外出する人は増えるのではないでしょうか。私も実はそのつもりです。

 私が昔からおかしいと思っていることが、日本の高速道路の料金です。とにかく高い。距離あたりの通行料金では、世界でも圧倒的に高かったように記憶しています。日本は地価も建設費も高く、それが料金にも反映されるというのは理由の一つでしょう。しかしアメリカの高速道路は原則無料です。ドイツもかつては原則無料でした。それによって物流や市民の交通が活発になり、経済発展に大きな貢献をしたのは広く知られているところです。
 ところが日本の高速道路は、道路が果たす経済効果を無視しています。高速道路の建設費は、使用者の払う道路使用料金によってまかなうという考えが根付いている。道路が人や物を安く速く運ぶことによって、経済効率が飛躍的に高まり、それによって経済が発展して税収が増えるということが計算に入っていない。野菜が早く安く運べれば、消費者も生産者も得をします。会社の営業員が高速道路を安く速く通行できれば、より多くの取引先を訪問することが出来ます。考えるまでもないことです。高い高速道路はいわば貿易における高い関税のようなものです。また料金所では度々渋滞を引き起こし、通行の速度を減らします。

 数年前も、第二東名高速道路の見込み通行料金収入では建設費をまかなえないから建設反対という意見があったのを記憶しています。これもおかしな意見で、東名のような間違いなく大きな通行料が見込める道路を、通行料金だけで建設費の収支計算をするというのはかなりの異常な話です。

 とにかく期限や日にちや使用者の条件があるとはいえ、日本の高速道路が使いやすくなりました。そしてその経済効果が早くも出ています。そもそも東名高速道路は数年前に無料開放されていなければならないのを反故にされているのですから、これはいい実験です。今後その効果がはっきりと数字になって出てくれば、二年後の期限が来るときに高速道路の料金の引き下げが議論される可能性があります。そしてそれは経済を発展させるものになってくれるのではないかと期待しています。確かに道路のキャパシティの問題はありますが、今後は一般の車だけでなく、物流を担うトラックのために平日の通行にも割引料金が適用されればと思います。



ETC売り切れ続出 購入助成の期間延長へ

3月19日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090318-00000015-fsi-bus_all

 今月12日から31日までの期間で始まった高速道路のETC(ノンストップ料金収受システム)車載器の購入費用助成制度が、延長される見通しとなった。 購入希望者がカー用品店に殺到して在庫がなくなる店舗が続出し、助成を受けられない人が続出していることに対応。国土交通省は18日、助成窓口となってい る高速道路交流推進財団に対して、助成期間延期を要請した。同財団は19日にも延期を決定する方向だ。

 国交省の春田謙事務次官は18日の記者会見で同財団に対して「(ETC車載器が)店頭で品切れになり混乱が生じている。4月にまたがっても混乱なく助成 できるようにしてほしい」と要望した。これに対し、同財団は19日の理事会で、助成台数引き上げや助成期間延長などについて協議する。今回の制度では、予 約しただけでは助成が受けられず、期間延長を求める声が強まっていることから、国交省の要請に応えるとみられる。

 助成制度は、今月20日からETC利用車限定で始まる高速道路料金値下げに伴い、助成額は四輪車用で5250円、二輪車用で1万5750円で始まった。 助成開始と同時にETC車載器が飛ぶように売れ、国交省によると12日から17日までの6日間の四輪車・二輪車用合計の販売台数は約28万5000台にの ぼったという。

 カー用品大手のオートバックスセブンは17日、自社のホームページで「現在、商品供給が追いつかず、在庫切れの店舗が数多く発生しており、希望の商品を 当日提供できない場合がある」と、おわび文を掲載。また、車載器を購入しても取り付け作業の予約が多数入っており、「店によっては数週間以上待つ場合もある」という。

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値下げ競争による流血を辞めたいときへの、ある警告方法

 本日地元のスーパーに行ってきました。安売りで業績を伸ばし、全国的にも注目度が高まっているスーパーです。このスーパーは地域で一番の安売りを看板にしており、顧客にそれを認識させることで急激に成長、今や東証にも上場しています。実際このスーパーは価格が安く、ディスカウントの24時間営業で地域一番の安売り価格というその戦略はウォルマートの戦略と似ており、上場するずっと前から私はこの会社に注目していました。

 さて今日買い物をしていると、どこのスーパーの広告にもよく掲載される有名チョコレート菓子が特売されていました。そして競合店の価格に対抗値下げということが商品の前に大きく書かれていました。ヤマダ電機とコジマ電気のような電気製品店とかではよくある話ですが、スーパーの日用品のポップに大きくそれが書かれているというのは面白い。安売りを看板にしている以上、他店よりも高い価格のままいるわけにはいかないということなのでしょう。恐らく売っても利益が出ていないような価格なのではないかと思います。
 そして面白いのは、「当店は地域一番の価格を目指しています。他店が値下げしても、当店はいつまでも対抗値下げを行います。例え1円になっても行います」みたいな内容が書かれていたこと。これが何を意味しているかというと、一つはお客に対して価格の優位性を訴え、ここで買うことがお客にとっての一番安い価格であるという認識と安心感を植えつけることです。
 そしてもう一つは、競合店の価格調査員に対する警告です。あなたがいくら値下げをしたとしても、当店はいつまでも追随して値下げ競争をします。利益がでなくなっても、売ればうるほど赤字になっても、決して譲ることはありません。だからもうこれ以上不毛な価格競争を仕掛けてこないでくれ。こんなことをしても、お互いに損するばかりですよ。そう言っているわけです。
 これを見た競合店はどう思うでしょうか。特売で期間限定で値下げするのはまだしも、恒常的に赤字の価格で売るのは苦しい。私ならば安易な値下げ競争は適当に終わりにして、同じ価格であればそれでよしとします。

 さてこの会社、私は競争優位性が高いので、絶対に成長すると確信していました。実際、私が注目した後も店舗が雨後の筍のように増えていきます。だからもしここが株式を公開することがあれば、その株式を買ってやろうと思っていました。ところがこの会社、店舗の名前と会社の名前が全然違うのです。そしてこの会社が株式をまず店頭公開したとき、私はこの会社があのスーパーを展開している会社だとは気がつきませんでした。そして株価はかなり上昇し、今や東証上場です。ああ、それを気がついてさえいれば買っていたのに、とここでも負け犬の遠吠えです。ちなみに会社の名前は大黒天物産です。

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効果的な景気刺激策

 麻生政権の政策の呼び物の一つとして話題になった定額給付金の交付が、今月三月から始まりました。麻生首相は元々首相になる前、今回の経済危機表面化前から財政出動による景気刺激策について言及していたのをニュースで見た記憶があるので、これもその流れの一つとなります。次期首相と見られていた当時の麻生議員が、景気回復途上にある日本において、小泉政権からの財政再建の政策をあっさり無視し、いきなり財政出動についての方針を打ち出したときは、いったい何を考えているのだろうと思いました。しかし今や世界各国が財政出動による景気刺激策を挙げているので、図らずも麻生政権の政策は世界の流れに沿ったものとなっています。

 しかしその給付前から、このばら撒き政策はかなりの批判にさらされています。その批判の中心は、たかだか二万円程度の給付をしても、景気対策に大きな影響を与えることができない、生活費に消えるだけだというものです。実際に人の一ヶ月の生活費を考えれば、二万円などあっという間に生活費として消えるでしょう。色々なメディアでアンケートがされているようですが、生活費として使うとかその分を貯金にまわすといった回答が多く見られました。例えば以下の「リアルタイム世論調査ネット」によると、約49%が貯金や生活費として使うと答えています。あるテレビニュースでも似たような結果が出ていました。

http://www.yoronchousa.net/result/6140

 このようなアンケートを見る限り、当初の縣念どおり、景気刺激策としてこの政策の効果を疑問視せざるえません。景気刺激策は、普段使っている以上の金額が消費として使用されることによって機能します。せっかく給付金を給付しても、それが生活費や貯金として使われるのならば、まったく景気を刺激していません。手続きに関する余計な手間ばかりかかっているという批判がそのまま当てはまります。アメリカのオバマ政権が減税政策を挙げていますが、給付金手続きの手間が減るだけで、減税をしても経済効果そのものは似たようなものでしょう。

 その反面、世界各国で急減している自動車の新車販売を横目に、ドイツでは景気刺激策が大きな効果を上げています。9年落ち以上の中古車を下取りに出し、新車もしくはそれに近い車に買い替えるオーナーが、2500ユーロの補助金を得るというものです。これにより、ドイツでは前年同月比で20%以上販売が伸びたということです。
 消費を先取りしただけだという批判はあるでしょう。しかしあるテレビニュースでは、車を買い替えた人が、この制度がなければまだ車を買い替えることはなかったということを言っていました。このような人は多いと思います。9年落ちの中古車でも、動くのならばまだあと1年か2年は乗り続けようかという人はいるでしょう。しかし補助金が出るのならば買い替えようかという人は必ず出てきます。現在ドイツでは、補助金の有効期間内に車を買い替える人があまりに多くて、車の供給が追いつかないのだそうです。この政策は、普段の生活費の支出以上の消費を生み出したのです。

 消費の刺激策はこのようなものであるべきです。例えば日本では、もうすぐデジタル放送に移行します。しかしデジタルテレビの需要も、景気悪化に伴い急減しているそうです。ならばアナログを下取りにしてデジタルに買い換える人に補助金をつける。あるいはマンションデベロッパーが次々に倒産しています。マンションを買い換えるときに、金利や税金の優遇をする。家を買うということは、家具や家電製品を買い換えることにもつながるので、景気刺激の副次的効果も大きいそうです。さらにマンション販売が増えてデベロッパーの倒産も防ぐことができるのならば、さらに景気に対して有効となるでしょう。麻生首相の景気刺激策には、世間の多くの人と同様に私も賛成できません。でも私は拒否することなく頂けるものは頂くつもりです。



(2009年3月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/680

旧型車の廃棄を促す政府の補助金制度のおかげでドイツの新車販売が急増し、外資を中心とした大衆車メーカーにかすかな希望をもたらす一方、ドイツ国内の高級車メーカーを苛立たせている。

 欧州最大の自動車市場であるドイツでは、2月の新車登録台数が前年同月比21%増の27万8000台となり、過去10年間で最多を記録した。

 ドイツ自動車工業会(VDA) のマチアス・ヴィスマン会長は、「第1四半期を通しても、新車登録台数は前年を上回るだろう」と話す。ヴィスマン氏の楽観的な見方は、ドイツ国内の新車受注台数が2月に63%増加したことに裏打ちされている。

壊滅状態の自動車市場で販売台数が2割アップ

 車の「スクラップ奨励金」制度は、500億ユーロ(630億ドル)規模のドイツの景気対策第2弾の一環。この種の対策が工業部門において即座に効果を上げる珍しいケースとなっている。

 伊フィアットや仏ルノー、独オペルなどの自動車メーカーでは小型車の需要が急激に拡大し、その結果、従業員の一時帰休を取りやめる企業も出てきた。

 欧州最大の自動車メーカーである独フォルクスワーゲン(VW)は、小型車「ポロ」が今週新モデルに切り替わるのを前に、現行モデルを急ぎ4万台生産した。通常、モデルチェンジの時期は、旧型モデルの需要はほぼゼロに落ち込む。

 奨励金制度が始まったのは今年1月で、9年落ち以上の中古車を下取りに出し、新車もしくはそれに近い車に買い替えるオーナーは、2500ユーロの補助金を受け取れる。

 ドイツ以外の欧州諸国も似たような対策を打ち出したが、補助金の額が小さいために、ドイツほどの販売増加は見られない。

 スクラップ奨励金を管理するドイツ当局は3月3日、これまでに15万7000台分の申請を受け付けたと述べた。同制度は、申請件数60万件、金額にして15億ユーロを上限としている。

 こうした中、ドイツの高級車メーカーのBMWとダイムラーは、スクラップ奨励金の恩恵を主に受けるのはルーマニアのダチア(ルノー系列)やプジョー、フィアットだとして、補助金制度を批判している。

補助金は「ただの需要の先食い」、輸出は半分以下に激減

 BMWのCEO(最高経営責任者)、ノルベルト・ライトホーファー氏は、「この制度は競争を歪める。やればやるほど、自由市場を損ねる結果となる」と語った。また、アナリストらは、同制度は先に予定されていた需要の先食いに過ぎないと警告している。

 ウニクレディトのシニアアナリスト、アレクサンダー・コッホ氏は、「夏休みが終わる頃には、今のような購買力は見られないだろう」と言う。しか し、ドイツ経済に対する効果はプラスだったと指摘し、「スクラップ奨励金は、ガタガタのドイツ経済にとって絶対的に必要な即効性のある下支えとなってい る」と語った。

 だが、こうした補助金も、輸出主導型のドイツの自動車メーカーの販売急減を防ぐことはできなかった。VDAによれば、2月のドイツの自動車輸出台数は20万2000台で、前年同月より半分以上も落ち込んだ。

By Daniel Schafer
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