« 2009年3月 | トップページ | 2009年5月 »

2009年4月の5件の記事

英雄毛沢東の虚像

 以下はMSNに掲載されていたものです。要約すると、毛沢東時代の中国では、公費で医療・教育が農村にもあったために農民でも最低限の生活が出来た。しかし彼の死後の改革・開放によって貧富の差が拡大し疲弊した大衆が毛沢東時代を懐かしみ、現代の政治体制を否定し過去の毛沢東時代の政治体制に戻ることを希望するかもしれない。最悪の場合は、それによって中国は毛沢東時代の恐怖政治に戻ってしまうかもしれない、というものです。

  さて毛沢東という政治家、中国では未だに英雄とみなすように教育されています。天安門広場では彼の巨大な肖像画が掲げられ、紙幣にも彼の顔が描かれています。中国共産党は彼の大躍進政策や文化大革命の失敗を認めながらも、それでも毛沢東を第二次大戦後の中国の混乱を収めた英雄として結論づけています。
 しかし実際には彼は20世紀における究極の極悪人であり、戦争で死んだ数を除いても彼が直接・間接に殺した人数は数千万人とも言われています。全く機能するわけがない大躍進政策を推し進めて無数の国民を餓死させ、その失態をそらして権力を握り続けるための文化大革命によってまたたくさんの人々が死にました。
 あまりにたくさんの人々が死にすぎたため、その数を正確に知ることは出来ません。wikipediaには、大躍進政策では2000-5000万人、文化大革命で数百万から1000万人としています。これはヒトラーが虐殺したユダヤ人や少数民族の合計をはるかに上回るものです。wikipediaによると、その数は900-1100万人程度とされています。

大躍進政策

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%BA%8D%E9%80%B2%E6%94%BF%E7%AD%96

文化大革命

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%A4%A7%E9%9D%A9%E5%91%BD

ホロコースト

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88

 毛沢東ほどの極悪人が未だに人気があるのは、中国共産党の情報統制にあります。中国国民の多くは、毛沢東がどのようなことをしたのか、正確に知りません。毛沢東に限りませんが、中国政府はマスコミを管理し、自分に都合のよい情報しか国内に流通させません。中国国内において真実を調べるということは簡単なことではないようです。


 さてこの筆者、このようなことを書いています。

改革が進んで市場経済が広がる中、官僚の腐敗が進み、貧富の差が拡大し、労働者が切り捨てられて農村は疲弊した。毛沢東時代にあったはずの公費医療や公費教育が廃れた一方、毛沢東時代にはなかった売春や麻薬、「黒社会」などが復活し、氾濫(はんらん)しているのである。 

 私は詳しい調査をしたわけではありません。しかし官僚の腐敗はたいしたことがなく、売春、麻薬、黒社会が毛沢東時代にはなかったと書いています。本当でしょうか。私には俄かには信じられません。今でも中国では公式には売春や麻薬は無いことになっていますが、もちろん存在します。また当時の官僚は自分だけは食料を確保しつつ、多くの国民が餓死するのを容認したのではないでしょうか。また権力を持った一部の人々によって搾取の限りを尽くされたと思いますし、それ自体が政府主導の巨大な黒社会であると思います。中国南部では毛沢東時代から麻薬が栽培されていたという説もあります。
 しかし中国政府がもしそのように国民を教育しているのならば、それは大きな問題となります。国民は毛沢東時代の悪い部分を知ることなく、良かったことばかりに焦点を当ててしまいます。そして毛沢東時代は良かったと勘違いしていることになるからです。
 中国の大きな問題は、歴史的に常に施政者が情報を管理し、国民が真実を知る機会が極めて限定されていることです。結果として、国民や国家のためでなく施政者のために情報が操作され、巨大な混乱を引き起こしてきました。この筆者は毛沢東時代が酷かったことよく知っています。基本的に私はこの文章の言わんとしていることには賛成です。そして彼も、中国が恐怖政治に戻る可能性は高いとは思ってはいないかもしれません。しかしこの筆者ですら毛沢東時代の官僚の腐敗は少なく、売春や麻薬がなかったと書いてあるのですから、中国国民は果たしてどう思っているでしょうか。そして情報が自由に流通している日本ですら、毛沢東の極悪ぶりを知らない人がかなり多い。旅行者は中国に行って毛沢東グッズのお土産を買い、日本でも毛沢東の写真がプリントされたシャツが売られています。私は毛沢東はヒトラー、スターリンと並ぶ20世紀最悪の極悪人だと思っている反毛沢東派ですので、毛沢東グッズは身に付けません。


【石平のChina Watch】悪夢?蘇る毛沢東の亡霊

2009.4.16 08:06

http://sankei.jp.msn.com/world/china/090416/chn0904160808002-n1.htm

 4月4日の清明節、北京の毛主席記念堂に大勢の民衆が慰霊のために訪れた。当日の正午までに、入館者数は「4万人以上に上った」と報じられている。

 本来、先祖の墓参りをするための祭日に、数万人の民衆が、先祖でも親族でもない毛沢東の記念堂に押し寄せてくるのは、いかにも異様な光景だ。

 3月20日に公表された、「都市部住民の宗教信仰」に関する調査の結果も興味深い。北京や上海などの都市部では、11・5%の一般家庭に毛沢東の像が仏像や先祖の位牌(いはい)と同じように祭られているという。

 都会でもこのようだから、農村部はなおさらのことだ。去年2月に四川省の田舎へ帰省したとき、私も、「毛沢東崇拝」が盛んであることをこの目で確認している。

 死去してから33年目、毛沢東は相変わらず、民にとっての「神」である。

 だがこの三十数年間、中国人民は実際にはむしろ、毛沢東が示した方向とは正反対の道を、ひたすら走ってきたはずである。

 改革・開放路線の実施以来、中国は政治的に毛沢東流の「階級闘争路線」と決別し、経済的には毛沢東が警戒する「資本主義の復活」を見事に成し遂げた。この間における中国の発展は、毛沢東路線から離反した結果でもあるのだ。

 それなのに、多くの民衆が依然として、毛沢東を神様のように崇拝しているのはなぜなのだろう。

 よく考えてみれば、その理由も簡単だ。要するにポスト毛沢東におけるトウ小平改革路線の推進は、あまりにも大きな弊害も生み出したからである。

 改革が進んで市場経済が広がる中、官僚の腐敗が進み、貧富の差が拡大し、労働者が切り捨てられて農村は疲弊した。毛沢東時代にあったはずの公費医療や公費教育が廃れた一方、毛沢東時代にはなかった売春や麻薬、「黒社会」などが復活し、氾濫(はんらん)しているのである。

 こうした中で、政府や官僚や黒社会に苦しめられながら深い絶望感と疎外に陥っているのは底辺の民衆であろう。一度の病気で年収数倍分の蓄えが消え、金持ちの飲むコーヒー数杯分の金額で娘が体を売るという今の世の中は、彼らにとって“生き地獄”である。

 だからこそ、民衆は貧富の差が小さく、最低限の生活が保障された毛沢東の世に救いを求め、現在の諸悪を退治してくれるような「人民指導者」の再来を渇望するのである。

 言ってみれば、今の「毛沢東崇拝」の背後にあるのは、トウ小平路線のもたらした社会的ゆがみの深さと、トウ小平路線それ自体の行き詰まりである。

 そして、中国の左派のたまり場である「烏有之郷」というウェブサイトの言葉をみれば分かるように、彼ら左派たちは今、トウ小平路線に対する痛烈な批判を公然と展開しながら、毛沢東路線への回帰を熱心に唱えているのである。

 彼らはいまだに少数派であるが、現状不満から毛沢東崇拝に走る一般民衆は大いにいるから、潜在的支持者層は厚い。しかも、左派の掲げる「毛沢東思想」の旗印は共産党公認のイデオロギーでもあるから、政権は彼らの運動を簡単に封じ込めることもできない。

 そして今後、経済成長が落ちて失業が拡大し、民衆の不満が頂点に高まったとき、「毛主席の良き世に戻ろう」とのスローガン一つで民衆をたき付けるような野心家が立ち上がると、誰の手にも負えない一大政治勢力が、あっという間にできてしまう可能性は大だ。

 ファシズム恐怖政治の権化である毛沢東の亡霊は再び蘇(よみがえ)ってくるのか。それこそは悪夢なのである。

                   ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年、中国・四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『私は「毛主席の小戦士」だった』など著書多数。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本でも自動車買い替えに補助金

 ドイツの古い車の新車への買い替え促進の補助金が景気対策に大きな効果を得ている話、デジタル家電に対する補助金の提案を今年3月12日の日記に書きましたが、この四月には日本も同様の対策をすることに決定したようです。車に関してはドイツであれだけ大きな売り上げ増につながったのですから、日本でも同様な成果が期待されてのことでしょう。また省エネ家電に対する補助金もあり、このような政府の対応の早さを予測してなくて、少々嬉しい誤算でした。

 さて日本の車に関する補助金ですが、ドイツのものとは違うところもあります。まず燃費基準を満たした環境に優しい車への買い替えを狙っていることです。環境に優しい車が増えるということはいいことですし、また環境に優しい車は小型車が多いために、それらの車の実際の購入者である人々、それは恐らく国民の大多数である庶民への刺激という面でも効果的であると思います。庶民の生活を助け、また多くの人を対象に出きるということです。価格の安い小型車に25万円の補助が出ると、新車価格からの実際の割引率という面ではかなり魅力的です。反面小型車へ人気がさらに移り、利益率の高い大型車などへの需要は減少してしまうかもしれません。
 また、25万円の補助金が初年度登録から13年たった車の買い替えに限定されるというのはちょっと問題かもしれません。それ以外ではわずか10万円の補助ですから、あまり大きな魅力ではありません。日本での車の平均使用年数はだんだんと増加しているとはいえ、対象者は限定されてしまうでしょう。ちなみにドイツでは9年落ちの車から補助金が出ます。

 とはいうものの、ホンダのインサイトとトヨタの新型プリウスの低価格によるハイブリッド車の競争も激化するでしょうし、自動車販売の低迷が改善されることは十分期待できます。自動車各社の株価は円安とあいまって、四月になってからかなりの上昇を見せています。個人的にはこれらのニュースに気がつくのが遅れてしまって、投資のタイミングを逃したことが痛いのですが、最悪期は脱してきているのでしょう。

新車買い替え最大25万円補助 新経済対策に盛る方針

http://www.asahi.com/business/update/0408/TKY200904080161.html

2009年4月8日12時10分

 経済産業省が新経済対策の一つとして検討している自動車買い替えの促進策が8日明らかになった。新車登録から13年以上経過した車を廃車にして、10年 度燃費基準を満たした車を購入する場合、普通車で25万円、軽自動車で12.5万円を補助することを想定。同基準はほぼすべての新車が達成しており、4月 からの省エネ自動車に対する税の減免措置より対象が大きく広がる。

 登録13年未満の車の買い替えや新規に車を買う場合も、省エネ自動車を買えば普通車で10万円、軽自動車で5万円を助成する方針だ。10年度燃費基準より15%以上燃費がいい車が対象だが、新車の4割程度が該当するという。

 トラックなど商用車についても同様に20万円から180万円を補助する。

 4月から始まった自動車重量税などの減免制度と合わせれば、200万円のハイブリッド車への買い替えの場合なら、購入者の負担は約40万円程度減ることになる。政府は今回の買い替え促進策で、9万人の雇用創出効果があるとみている。

 対策には省エネ家電の普及支援策も盛り込む。対象はテレビ、エアコン、冷蔵庫。一定の環境基準を満たす製品を購入した場合、販売価格の5%を「エ コポイント」として購入者に与えて新たな買い物に使えるようにする方向で、具体的な方法を詰めている。地デジ対応のテレビの場合は、さらに5%上乗せす る。今持っている商品をリサイクルに出す場合には、リサイクル料分も還元する。

 いずれも09年度限定の措置で、自動車で3700億円、省エネ家電で2700億円程度を09年度補正予算案に計上する方向で検討中だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

F1の新ポイント制度について

 ホンダが去年秋にF1から緊急撤退しましたが、その後売却されて残ったチームが絶好調です。開幕戦ではポールボジションを獲得、そして決勝でも優勝。第二戦でも再びポールポジションからの優勝です。そもそも去年のチームの方針は、フェラーリを率いて黄金時代を築いたロス・ブラウンを迎えて、競争力の劣る2008年のマシンに力を注ぐことをあまりしない代わりに、2009年のための開発を優先するということだったようです。そして今年、見事にその方針が花開いたようです。金のかかるといわれるF1のなかでも有数の豊富な資金力を持つホンダがチームを売却した途端に、残された弱小チームが圧倒的戦闘力を発揮とは、とんだ恥をさらしました。
 ホンダが2000年にエンジンサプライヤーとして再参戦する前の記者会見で、その気になれば全部勝てるけどそうしないだけだ、と大口叩いてました。しかしホンダのエンジンは出力に劣り、直線で他のチームに容易にかわされていく姿が度々放送されました。戦績の上がらないホンダはその後チームそのものを買い取り、シャーシの開発とチーム運営をすることで競争力の向上を図りましたが、それでもかろうじて一勝を上げるにとどまりました。それで今年のこの結果ですから、ホンダの関係者はさぞ忸怩たる思いをしていることでしょう。

 ところでF1の年間チャンピオンを決めるポイント制度の変更についての議論が話題になっています。去年までは1位10点、2位8点、3位6点、4位5点、5位4点、6位3点、7位2点、8位1点で、一年間18レースを終えた時点で最も総得点の多いものがチャンピオンとなります。それが新しいポイント制度では、ポイントに関係なく優勝数の多いドライバーがチャンピオンになるというものです。これによってより多くのドライバーが着実にポイントを盗るりも危険を犯して優勝を狙うため、よりエキサイティングなレースになると主張しています。かつてもこのポイント制度は何度か変更されてきました。
 しかしこれには多くの反対意見が出て、レースに参加しているドライバーたちも猛反対。優勝だけがチャンピオンを決めるのならば、それ以外の結果は意味があまりなくなります。また優勝回数が多くなくても着実にポイントをとるというのも、偉大なレーサーです。

 またこれは違った議論も呼んでいます。この新ポイント制度を過去の結果に適用したならば、かつてチャンピオンを獲ったドライバーがチャンピオンでなくなったり、チャンピオンを獲れなかった者がチャンピオンになったりするということです。これによってかつてのチャンピオンドライバーの資質が問われることになるということです。例えば80年代に三度の世界チャンピオンになったネルソン・ピケは、新ポイント制度の下で再計算すると、一度もチャンピオンを取れなかったことになるというものです。
 しかしこの議論は全く的外れの馬鹿げたものです。かつてチャンピオンをとったドライバーは、その当時のポイント制度の下で、ポイント制度を熟知してレースをしていたのです。ドライバーは、常にチャンピオンを獲るにはどうすればいいかを考えながらレースに挑みます。ポイントが多ければチャンピオンを獲れるのならば、ポイントを稼ぐことを優先してレースをします。もし優勝回数が多ければチャンピオンを獲れるというポイント制度の下でレースをしたならば、彼らは間違いなくよりリスクを取った異なるレース戦略を採用して、かつてとは違うレース結果を目指したことでしょう。ネルソン・ピケも着実にポイントを獲得するよりも、リタイアの危険を冒してより多い優勝回数を目指してレースをしたことは間違いありません。過去のポイント制度の下でのレースの結果を、新ポイント制度をそのまま適用して新しい結果を判断するなど、まともなジャーナリストのやることではありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

海外ドキュメンタリー番組は英語にいいですよ

 実は私はドキュメンタリー番組が大好きです。事実を基に科学的に物事を理解することはとても重要だと認識しています。ドキュメンタリー番組を見ることによって、政治・経済・軍事・環境・生物・地理・歴史といった様々な分野について、簡単・便利に学ぶことが出来ます。このような分野を学びたいのならば、学校に通ったり専門書や専門雑誌を読んだりするのが王道ではあるでしょうが、画像がついて視覚的に簡単に理解出来る、しかも家で手軽に、というのはドキュメンタリー番組の大きな利点と言えるでしょう。
 日本ではNHKが時々良い番組を放送してくれています。「宇宙・未知への大紀行」では宇宙に生物の源となるアミノ酸があふれていて、それが彗星を通じて地球にも降り注いでいることとか、「地球大進化 46億年 人類への道」では8000万年前の白亜紀後期にユカタン半島に落下して恐竜を全滅させた隕石の落下のような大惨事が、実は地球の歴史上は珍しくなくて何度も同じようなことが起きていることなどを解説してくれます。またBS放送では海外テレビ局制作のドキュメンタリー番組をよく放送してくれます。海外の番組は海外の視点からの問題の見方などもわかり、これも面白いものです。最近はイラクの戦争についての番組などを放送していました。

 さて実は海外のドキュメンタリー番組のもう一つの利点は、英語のリスニングの勉強にいいのです。一般に文法が得意と言われる日本人が英語を勉強せざる得ないとき、一番困るのがリスニングではないかと思います。TOEFLでもTOEICでも、リスニングセクションを苦手とする人が多いのではないでしょうか。
 世の中には数多くのリスニング対策の教材が発売されており、もちろんこのようなものは有効でしょう。しかしそれだとどうしても「勉強をしている」という意識が強くなり、あまり面白いものではありません。よくリスニングには海外のドラマや映画を見るのがいいという話を聞きます。私も試しましたが、駄目でした。ドラマや映画で使われる英語はとても早口で、しかも正しい英語だとは限りません。スラングもありますし、そうでなかったとしても口語表現が普通です。少なくとも私の低い英語力では正直ついていけませんでした。それでニュースを見ることにしたのですが、ニュースも時々早口なうえに、あまり番組自体見ていて面白いものではない。ずっと長時間集中力を保つのは困難でした。
 その点、ドキュメンタリー番組はいい。発音の綺麗なナレーターが、正確な英語でゆっくりはっきりと喋ってくれます。また自分の興味のある分野の番組ですから、見ていてストレスを感じません。勉強と意識せずにリスニングの訓練になります。アメリカでは特にケーブルテレビに加入すれば、ヒストリーチャンネル、ディスカバリーチャンネル、アニマルプラネット、ナショナルジオグラフィックといったドキュメンタリー番組が見放題です。しかもテレビの多くは字幕を付けることが表示することができますので、ナレーターが何を言っているのか確認しながら聞くことが出来ます。私は貧乏なので残念ながらケーブルテレビに加入していませんでしたが、地上波放送の再放送のドキュメンタリー番組を時々見ていました。
 さて日本ですが、これらの番組はDVDになって販売されています。アマゾンなどのインターネット販売でも容易に入手することが出来るでしょう。そんな金を払いたくない、という人は、レンタルビデオ店や公立の図書館などを周ってみてください。意外と置いているところがあります。私は最近地元の中央図書館に大量の各種ドキュメンタリー番組のDVDが置いてあるのがわかり、ちょっとした金鉱を発見した気分でした。それでディスカバリーチャンネルのDVDを英語ナレーターと英語字幕で見ています。残念ながらナショナルジオグラフィックは英語ナレーターと英語字幕を同時に選ぶことが出来ないようです。海軍特殊部隊SEALSの訓練、潜水艦、ミサイル、ジェット機、鮫、、恐竜、ジャガー、シャチ、犬・・・・、いろんな番組を堪能しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

GM・クライスラーへの再建策の期限きたる

 GMやクライスラーの破綻の可能性についての報道が三月末に新聞紙上を少々賑やかにしました。また遂にGMのワゴナー会長も会社を追われることになりました。しかしいつまでたっても再建の道筋を示すことができず追加融資を要求する姿は、昨年秋から容易に想像出来たことです。何より自動車が売れないこの時勢に、巨額赤字を脱却する方法を見つけることはほぼ出来ないでしょう。以前にも何度か書きましたが、このままGMに融資をしたとしても、いつまでも底に穴の開いたグラスに水を注ぐようなもので、きりがありません。
 大きな問題の一つは、GMの再建がGMを危機に陥れたとの同じ経営陣によって託されていることです。そのような経営陣には、過去や感情のしがらみもあるでしょうし、会社の利益よりも会社が倒産する前に自分の利益も優先してしまうこともあるでしょう。ワゴナー会長が辞めたのは、遅すぎたとはいえ責任問題と今後の再建を思い切ってやるためには良いことです。しかし彼一人が辞めたところで、根本的な改革を出来る再建チームが機能するようになるとは思えません。
 そのような中で、GMに対する追加融資に対する政府や国民の姿勢が、少しずつ厳しくなってきているように思います。少し前にアメリカ国内のアンケート調査をニュースで見ましたが、破綻もやむなしという意見が救済策と同じくらいになっていました。このままいけば、国民はGMの破綻を認める意見がさらに増えるかもしれません。またオバマ政権もそれを固めるための時間稼ぎをしているのかもしれません。
 実際、UAW(全米自動車労働組合)との不利な契約の見直し、優良資産を残しての事業継続といったような再建策が出てきています。私ならば現経営陣には責任を取らせたうえで、政府主導のチームによる実質国有化にした思い切った再建をします。UAWとの契約は全面見直し、優良資産は残して過剰資産は売却します。また国有化にするならば、例え破綻させたとしても信用はある程度残るから破綻の影響を小さく抑えることが出来るでしょう。ただ破綻させると経済に与える影響が大きすぎるし、このままいっても赤字を累積していくだけというのならば、それが一番いいのではないかと思います。本来自由競争の資本主義社会において、政府が一民間企業を助けるのは筋違いです。しかしGMがtoo big to fail(倒産させるには規模が大きすぎる)という理由で政府の特別融資を受けている非常事態である以上、政府が出資した会社の再建に大きな権限を持って口出しするのは、決しておかしなことではない。少なくとも再建の道筋を現経営陣が示せない以上、政府から金だけとって口出しをさせないという理屈は通らないでしょう。そして世界は破綻を現実として受け入れ、それに対する備えを少しずつ進めているのではないでしょうか。

米自動車危機 大統領からの厳しい最後通告(4月1日付・読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090401-OYT1T00043.htm

 オバマ米大統領が、政府に追加支援を要請していた米自動車大手に対し、事実上の“最後通告”を突きつけた。

 ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの再建計画を「不十分」とし、支援するかどうかの結論を先延ばしした。現状では、昨年末に続く巨額融資は認められないとの判断だ。

 GMに60日以内の計画練り直しを求め、クライスラーには、30日以内にイタリア大手フィアットとの提携交渉合意を要求した。

 この猶予期間中は、資金を手当てし、2社の

破綻

(

はた

)

を回避する。ただ、期限内に抜本再建策を示せない場合は、追加支援に応じない。そうなれば、連邦破産法11章の適用が現実味を帯びるだろう。

 実際に破綻すれば、日本の自動車業界も大打撃を免れまい。再建の展望が開けるのかどうか、業界は

固唾

(

かた

)

をのんで見守っている。

 大統領があえて破綻の可能性も強調し、支援決定を延期したのは、2社を背水の陣に追い込むことで大胆な改革を促したものだ。

 再建への明確な見通しが描けないまま、税金による巨額支援を続けることに批判を強める国内世論への配慮もあろう。

 一方で、2社の破綻は、大量失業をもたらし、米国経済をさらに冷え込ませかねない。世界不況も深刻化しよう。大統領は、ぎりぎりの決断を迫られた形だ。

 GMのワゴナー会長は、政府の要請で辞任に追い込まれた。経営陣を刷新し、局面を転換させたい政府の思惑がうかがえる。

 しかし、GM、クライスラー両社の先行きは依然、厳しい。

 主力の北米市場を中心に、世界の自動車販売は冷え込んでいる。市場が早期に回復する見通しはたっていない。

 GMは、巨額債務の削減や、全米自動車労組(UAW)との労働コスト削減の交渉が難航中だ。

 クライスラーとフィアットの提携交渉も

(

こうちゃく

)

状態が続く。経営規模が小さい両社が提携したところで、展望が開けるか、不明だ。

 ニューヨーク市場の株価が急落したのも、残り時間が少なくなった両社の再建の道筋は険しい、と評価したからだろう。

 GMなどを顧客とする日本の部品メーカーは多く、2社が破綻すれば、業績悪化は避けられない。日本の自動車各社も、現地での部品調達が滞りかねず、生産戦略に狂いが生じる恐れがある。

 瀬戸際に立たされた2社の再建の成否は、世界の自動車業界を大きく変える可能性があろう。

(2009年4月1日01時27分  読売新聞)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年3月 | トップページ | 2009年5月 »