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2009年5月の4件の記事

117億円の巨大な国営マンガ喫茶について

 麻生首相が国立メディア芸術総合センター、いわゆるアニメ美術館建設費を計上したことについて、一部で批判が寄せられています。国費で漫画やアニメを保存したり閲覧させたりする施設についての批判です。そういえば大阪府の橋下知事も、府立の児童向け施設の国際児童文学館には漫画ばかりだと批判していました。漫画というものは良くないという世間一般の認識がまだまだ強いようです。文学を大量に保有する図書館が批判されることはまずないのに、漫画ということになると途端に批判されるという傾向が未だにあります。漫画は何故悪いのでしょうか。

 昔、私がまだ小学生とかの子供のころには、漫画は良くないものだとか、漫画しか読まないと馬鹿になると言われていました。当時の私は漫画よりも文章を読むことがずっと多かったのですが、そうかといって漫画が嫌いなわけではありませんでした。それに漫画がそれほど悪いものだと決め付けられるものでもないだろうと、当時から疑問も持っていました。それというのも、歴史や科学といった教育を目的とした漫画もあったし、漫画によって得られる知識や感性といったものもあるだろうと思ったからだし、実際私は漫画からそれらを得たと思っていたからです。知識や感性を得るための媒体が、何も文字ばかりの専門書や純文学で独占されなければならない理由はありません。
 漫画は絵を多用することによって、視覚から多くの情報を読者に瞬時に伝えられるという大きな強みがあります。いわゆる百聞は一見にしかず、というものです。例えば恐竜の一つであるブラキオサウルスを知らない人でも、漫画ならば容易にブラキオサウルスがどのようなものかを映像として理解させることができます。文字だけで特定の形や風景を描写することは簡単ではありませんし、それをいちいちやっていたら文章は非常に愚鈍なものになってしまいます。そうなると重要な部分や本筋がぼやけてしまうでしょう。
 また私は小さいころ、教師から漫画というものは読者に想像力を使用させることがないから良くないということを言われました。漫画は映像をそのまま提供させるために、読者の想像力を掻き立てないというのがその根拠です。しかしこれも間違いです。例えば漫画家は、人の服装や表情一つ一つを意図を持って気を使って描くそうです。その表情からその登場人物の心情を想像し、服装からその人の身分や生活環境を想像することができます。一方的に与えられた映像からは想像力が発達しないというのならば、ピカソやルノワールの絵を見たときでも人は想像力を発揮することは出来ないでしょう。

 もう一つ漫画が批判される理由としては、漫画は良くないという決め付けや先入観があると思います。それには一般的なこととして、かつての漫画というものの質があまり高くなかったというのはあったでしょう。漫画が本格的に定着しだしたのはここ数十年のことであり、一般的なものとしての歴史はまだ長くありません。そのような短い歴史の中で、残念ながら漫画の多くは子供向けのものであったり、ストーリーが稚拙であったりして、文学と比較して一般的に質が高いとは言い難かったというのはあると思います。しかし全てがそうであったとは思いません。例えば数十年前から火の鳥やブラックジャックといった手塚治虫の一部の漫画は極めて質が高かったし、その他にも質の高いものはありました。今や漫画は単なる子供向けのものを遥かに凌駕し、大人が読んでも十分楽しめたり勉強になるものが数多くあります。例えば政治、軍事、経済、法律、医療、社会問題、文化、歴史、生命、人をまじめに扱った漫画が数多く存在します。
 漫画を批判する人の中に、これらの漫画を読んで漫画の質の高さや実態を知っている人がどれだけ存在するでしょうか。一部の質の低い漫画だけを知って、それで漫画の全てを知っているかのように思い込んでいる人ばかりなのではないかと思います。少なくとも私個人の周りではそうでした。漫画を批判する人に、私が考える質の高いいくつかの特定の漫画を読んだことがあるのかと聞けば、読んでいないしどうせくだらないものに決まっていると言うのです。漫画というものの本質を見誤り、自分の思い込みによって漫画は良くないものだと決め付けているのです。
 昔、私は小説の歴史について調べたことがあります。欧州では小説というものは中世の活版印刷の普及と共に人気を得ていったそうです。しかし小説はあくまでも庶民のための娯楽に過ぎないもので、小説を読むことは決して褒められた行為ではなく、貴族や知識層などはそれを馬鹿にしていたということでした。実際、その当時の小説は文学として質の高いものが少なかったのではないかと想像できます。また中国においても、かつては小説は歴史書や思想に比較してくだらないものだとされていたようです。しかし今や小説を馬鹿にする知識層はあまりいません。相変わらずくだらない小説がある一方、質の高いものも数多くあることが広く理解されているからです。例えばノーベル文学賞の受賞は大変な名誉であるとされています。今の漫画という存在は、欧州で小説が普及し始めたときの状況に近いのではないかと思います。

 そんなわけで、私は日本の漫画文化を支持します。幸いなことに、この分野において日本は質・量共に圧倒的な競争力を持っています。この分野を国が支持するのは日本にとって非常に合理的なことです。かつてのアメリカが映画でアメリカの立場を強くしたように、日本も漫画やアニメを世界に先駆けて普及させることは極めて大きな意義があります。今回の国立メディア芸術総合センターがどのようなものなのか、果たしてそれだけの費用に見合うものであるかは私は検討していません。しかし漫画やアニメであるから国が支持するのに反対という考えかたには到底同意できません。積極的に支持し、この分野での競争力をさらに高めるべきです。

 

117億円の「巨大な国営マンガ喫茶」が誕生か

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090529/trd0905292254011-n1.htm

2009.5.29 22:49

このニュースのトピックス

 マンガやアニメ、ゲームを収集展示する拠点施設の「国立メディア芸術総合センター」。29日、補正予算が成立したこ とで、国立初の「アニメの殿堂」は実現に向かうが、「巨大な国営マンガ喫茶」と揶揄(やゆ)する声もあり、具体的な中身は見えない。日本のアニメやマンガ は「ジャパン・クール」と呼ばれ、世界的にも評価が高い。センターでは、こうした作品のセル画や生原稿などの資料を収集展示。実際にマンガを読んだり、ア ニメを見たりできるようにすることで、外国人観光客にもアピールする。

 文化庁は「新たなコンテンツ産業の発展につながる」と強調。構想では、4~5階建て(延べ床面積約1万平方メートル)で、東京・お台場が有力候補地。運営は民間に委託し、60万人の年間来場者を見込む。21年度の補正予算で事業費117億円を計上した。

  しかし、巨額を投じる割には、具体的な展示内容が見えてこない。これに民主党がかみついた。鳩山由紀夫代表は「巨大な国営マンガ喫茶」と評した。同党が開 いた勉強会でも「本当に計画通りに来場者数になるのか」「展示作品はどのように集めるのか」と批判が噴出。文化庁の担当者が答えに窮する場面も。

 勉強会で意見陳述した漫画家の石坂啓さんも「お上にほめられて喜ぶ漫画家はいない。ものすごくつまらない施設になる」と批判。「私の作品は展示してほしくない」と突き放した。

 文化庁は「予算成立後、できるだけ早く計画を進める」としている。

アニメ美術館は「国立の漫画喫茶」 民主・鳩山氏が批判

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090509/stt0905092001001-n1.htm

2009.5.9 20:00
このニュースのトピックス民主党

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は9日夜、青森県南部町で講演し、平成21年度補正予算案に計上されたアニメ美術館建設費について、「アニメが好きなのは麻生太郎首相だ。首相が好きだから、官僚が作ってやろうと(いうことになった)。簡単に言えば国立の漫画喫茶だ。大変な浪費で、ばかばかしい」と厳しく批判した。

 政府の構想では、美術館にはアニメ、漫画、映画などの作品を展示。東京・お台場が候補地で、来場者数の目標は年間60万人。補正予算案には建設費117億円が計上されている。

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世界最高の仕事・ハミルトン島の管理人の本当の狙い

 オーストラリア・クイーンズランド州の観光公社が今年1月から「世界最高の仕事」と銘打って募集を始めた仕事の最終選考が発表されました。美しい島国のロッジに半年間滞在し、島の管理人として雑用をこなしながら島をPRし続ければ約一千万円の報酬が得られます。そして空いた時間には南国リゾートを思う存分楽しめるという、人によっては夢のような仕事です。

http://www.islandreefjob.com/en/#/about-the-job

 これには心動かされる人が多いのではないでしょうか。南国のリゾート地の綺麗な島で綺麗なロッジに生活し、ダイビングでも釣りでも好きなことが出来て多額の報酬がもらえるのです。自分の仕事が評価され知名度をあげることができれば、契約期間終了後も他の仕事を探すのには困らないかもしれません。
 実際、この仕事が発表されるや否や、世界中のメディアがそれをニュースとして配信しました。もちろん日本でも随分と話題になっていて、インターネットで検索すれば数多くのページが表示されます。結果として世界中から35,000近く、日本からも400件程度の応募が殺到したそうです。

 では何故クイーンズランド州の観光公社がこのような信じがたいような好条件を提示したのでしょうか。どう考えても費用を懸け過ぎのように思えます。世の中には自分でお金を払ってリゾートに長期間滞在する人が数多くいます。例え一千万円の報酬が無くても、無料で島内に適当な滞在場所を提供するだけで、この仕事をしたいという人は35,000人とまではいかなくても大勢応募してくるでしょう。
 好条件を提示することにより、まずは良い人を募集することが出来ます。これだけの好条件を手に入れたいという人はたくさんいますから、PRのうまい優秀な人が獲得できます。恐らく世界でもトップクラスの人が手に入るでしょう。
 そして何よりも、この募集はただ単に「島の管理人」を募集しているのではありません。管理人を募集することによって、「島を訪れる観光客」を募集しているのです。

 事実、この信じがたい好条件によって世界中のメディアに取り上げられたことが、世界中から多くの注目を浴びています。当然、島の管理人に応募していない人にもこのニュースを見ています。そのような人々がどこか南国のリゾートで休日を過ごしたいと思ったとき、この話題のハミルトン島が彼らの旅行先の候補地に挙がることが出てくるでしょう。また島の管理人が今後ブログなどで島をPRするとき、それを見てみようという人も出てくるでしょうし、それによって島に行きたいと思う人も出てくるでしょう。
 もしこの島の管理人を報酬なしで募集していたらどうでしょうか。当然注目を浴びることはないでしょう。そうなると島の管理人がいくら島の良さを宣伝したとしても、最初からそのようなことに気がつかない、気がついていても気にもとめないという人が多いのではないでしょうか。ハミルトン島というリゾート地の存在を知らないままの人も多くいることになります。
 今グーグルで「世界一素晴らしい仕事 ハミルトン」と日本語で検索すると、66,000件の検索結果が出てきました。「best job in the world hamilton」で検索すると、実に8,790,000件もの検索結果となります。ウエブだけでそれだけのページが作成されているのです。検索の言葉を変えればまた違った結果も出てくるでしょう。その他にもニュースで取り上げられたり口コミで広がったりしたものを考えれば、最低でも数十億円、恐らく数百億円の広告費用を出すとの同じ宣伝効果があったのではないでしょうか。それを考えれば一千万円の報酬と快適なロッジの提供など安いものです。
 これは人を募集するということにかこつけて、島をどのように効率的に宣伝するかということを最大限に生かした結果と言えます。普通に島の良さを宣伝するのでは、その他大勢のリゾート地の宣伝の中に埋没してしまいます。多くの人がリゾート地に旅行に行くのは、美しい場所でのんびりと好きなことをやって過ごしたいと思う欲求があるからです。しかし現実問題として費用や仕事の関係で、長期間にわたってリゾート地で過ごすことは困難です。仕事をもった日本人だと、せいぜい一週間がいいところでしょう。しかしこの管理人募集だと、半年もリゾート地で過ごせるのです。しかもお金の心配をするどころか、逆に高額の報酬がつくのです。このような夢のようなひと時が現実になるかもしれない。世界中の人々にそう思わせたところに、この企画の成功要因があるでしょう。実際には今の仕事を辞めてまでそんなことをするわけにはいかないという人が殆どを占めるでしょうが、それでも自分でなくても誰がその夢の仕事をするのかといった関心は引くことが出来ます。

 また最終選考に残った16人の出身国は15カ国になっています。地元オーストラリアをはじめ、ニュージーランド、イギリス、アイルランド、オランダ、フランス、ドイツ、アメリカ、カナダ、シンガポール、インド、日本、台湾、中国、韓国となっています。

http://www.islandreefjob.com/en/#/finalists

 私はわざと最終候補者を世界各国の出身者から分散させて選んだのだと思います。もし自国から候補者がいれば、その国の国民はニュースに関心を持って見ることになります。そうなればまた島に関心を持ってもらえるでしょう。実際、このような国からはいかにもオーストラリアに観光に行く旅行者が多そうです。

 このような工夫をすることによって大きな成功を収めることが出来たクイーンズランド州の観光局は、随分と満足していることでしょう。これは我々の普段のビジネスでも同様であり、ちょっとした工夫でとんでもない効果を挙げられることがある可能性を示しています。

 

「世界最高の仕事」最終選考会 日本人女性は惜しくも落選

5月6日15時45分配信 J-CASTニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090506-00000001-jct-soci

 オーストラリア・クイーンズランド州の観光公社が募集していた「世界最高の仕事」に向けた最終選考の結果が2009年5月6日、発表された。約3万5000人の応募者の中から最終選考に残ったのは、わずか16人。その中には日本人女性1人も含まれていたが、惜しくも落選した。34歳の英国人男性が 「島の管理人」の座を手にした。

■珊瑚礁の島の管理人、報酬は半年で1000万円

 この「仕事」は、世界最大の珊瑚礁「グレート・バリア・リーフ」をPRするというもので、珊瑚礁の中にある「ハミルトン島」の管理人を半年にわたって務める。仕事内容は、島内の巡回、PRブログの更新、魚の餌やり、郵便物の回収などだ。報酬は、半年間で15万豪ドル(約1000万円)という破格の額だ。

 募集は、自己PR動画をネット上にアップロードする方式で09年1月中旬に始まり、約200か国から3万4684本もの動画が寄せられた。

 最終選考では16人にまで候補者が絞り込まれ、会社員の小林美絵子さん(31)が、日本人としては唯一の候補者となった。最終選考は5月3日から6日にかけて現地で行われ、水泳のテストや面接のほか、現地を視察した上で書いたブログの審査などが行われた。

 その上で見事管理人に選ばれたのは、英国人のベン・サウスオールさん(34)。プロジェクトマネージャーや、慈善事業の資金調達(charity fundraiser)を行っているという。小林さんは残念ながら落選した。サウスオールさんは7月1日から「世界最高の仕事」につく予定だ。


豪州の「世界一素晴らしい仕事」、最終候補者16人が現地入り

2009年05月03日 20:14

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2599039/4107470

【5月3日 AFP】オーストラリアのクイーンズランド(Queensland)州政府が募集した南国の島で高給を得られる「世界一素晴らしい仕事」の求人で3日、最終候補16人が同州にある世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)内の「駐在先」、ハミルトン島(Hamilton Island)に最終選考のため到着した。

 16人はこの「トロピカル・パラダイス」の臨時「管理人」になろうと応募した全世界3万4000人から選ばれた。企業の受付として勤務する日本の小林美絵子(Mieko Kobayashi)さんのほか、韓国のジャーナリストや中国の経営者、シンガポールのスポーツ教師、インドのDJなど、出身国は15か国で職業もさまざまだ。同州関係者らによると、このキャンペーンですでに1億豪ドル(約70億円)の宣伝効果があったという。

 選考された15人のほか、オンライン上の一般人気投票では、台湾で通訳をするクレア・ワン(Clare Wang)さんが2位に約3倍の差をつけ、15万1676票でトップとなり、出場権を獲得した。

 最後に勝ち残った1人は、観光客の憧れるハミルトン島の管理人として6か月間「勤務」すると、15万豪ドル(約1000万円)が支払われる。降り注ぐ太 陽の下、シュノーケリングやセーリングを満喫し、毎週のブログやフォト日記、ビデオなどでその生活を世界にレポートする。

 クイーンズランド州観光局によると、最終候補者らは全員、オーストラリアまでの旅費は無料で3日に到着。優勝者が過ごす3ベッドルーム付きの豪邸を見学 した。同局局長は「候補者はここで楽しんでもらえれば良いが、みんな細かいところまで観察されることを分かっている。世界の目をわが州に引き付けるには誰 が最適な候補者か、わたしたちはしっかり選ぶ必要があるからね」と語った。

 最終選考による優勝者は6日、発表される。(c)AFP

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インサイトに試乗してきました

 売上好調のホンダのインサイトにディーラーで試乗してきました。

 

1999年に登場した初期型のインサイトは、燃費を稼ぐための二人乗りの車でした。実用的な売るための量産車というよりも、ホンダの技術力を宣伝するための実験的少量生産車という印象を受けました。しかし今回は本気で大量に売るための車で、ハイブリッドなのに189万円からという価格もあって世界で年間20万台の販売を見込んでいるそうです。プリウスは燃費が良くても車体価格が高いために、元を取るのがほぼ無理だと言われていますが、インサイトのこの価格ならば支出総額を抑えることも出来そうです。

 

 見た目ですが、前面は最近のホンダらしいデザインです。何よりシビックのハイブリッドなどと異なりハイブリッド専用車としてのデザインになったのは、ハイブリッド車に乗るということに満足感を持つ人に大きく訴えます。しかし全体のシルエットはプリウスに似ています。内装ですが、メーターやセンターコンソールはかなりごてごてとしていて派手です。悪く言えば、安っぽいディスコかSF映画をイメージしたようなものだとも思えますが、ハイブリッド専用車を意識した車としてこういうものもありかなと思います。

気になったのは後ろのシート。後ろのドアからの出入りは楽とは言い難い。リアシートの広さも十分とは言えず、居住性もよくない。日本人の平均的な身長の私が座っても、天井に髪の毛がついてしまう。家族で使うファーストカーとして考えると、大人を3-4人長時間乗せるのならば快適ではない。リアシートには子供しか乗らないというのならばいいだろうけど、友人連れて遊びに行くという人にはつらい。インサイトはハイブリッドなので、エンジン自体は小型で1.3リッターエンジン、それにモーターとの組み合わせです。しかし車体は普通の1.8リッター・クラスのセダン並みの車として設計されているそうです。でも他の1.8リッター・クラスのセダンと比べて、正直居住性は劣ります。またハイブリッド用の大きなバッテリーが搭載されているため、リアシートの後ろにある荷物置き場も深さがあまりなく、車の大きさの割にはたいしたことがありません。

 

 さて試乗です。でも短い試乗コースで普通に乗っている限り、すごく普通の車です。プリウスと異なりホンダのハイブリッドは元々モーターだけで動くことがあまりないようで、私の乗っているときにモーターだけで動いたことはなかったと思います。しかもモーターのアシスト量が少ないため、ハイブリッド車であることを意識することはないです。エンジンとモーターのスペックは下に書いておいたので参考にしてみてください。でも日常の使用に特に不具合は感じません。ただしアイドリング・ストップ機能はあるので、信号待ちのときなどはよくエンジンが停止します。

それとブレーキのときは回生ブレーキですので、少し違和感があります。普通の車のブレーキは、車を動かしている運動エネルギーをブレーキをかけることにより、ブレーキバッドとブレーキディスクの摩擦によって熱エネルギーに変換し大気中に熱を放散して減速します。しかし回生ブレーキとは、その運動エネルギーを電気に変換して蓄える装置です。そのため、運転者がブレーキを一定の力でかけていても、回生ブレーキが機能すると車を減速させている速度が変わってくるのです。それでもこれも運転していると慣れてくるのでしょう。

 

一番面白かったのは、車に備わっているエコアシストという機能。その中のコーチング機能では、スピードメーターの一部の色が、運転の状況によって色が変化する。低燃費の運転をしていると緑となり、燃費の良くない運転をすると青になる。これによって自分の運転が燃費に良いかどうかを意識することになるため、自然に燃費の良い運転を心がけるようになる。またティーチング機能は、運転をコンピューターが採点し、その成績が良いとディスプレーに表示される葉っぱが増えていく。さらにはネット上で燃費のランキングに参加できる。

これはいい。ハンドリングの良さとか加速力とかだけでなく、全く違った視点で運転をすることが出来る。まるでロールプレイング・ゲームに参加しているように、レベルアップを目指して燃費の良い運転をすることを楽しみながら出来るのです。

 

気にかかった点はバッテリーです。ハイブリッド車は通常のバッテリーの他に、ハイブリッドシステム用の大きなバッテリーを搭載していますが、バッテリーは使っているとだんだんと劣化していくため、蓄電能力は落ちてきます。そのためにバッテリーが劣化すると、お金を払ってバッテリーを交換しなければなりません。携帯電話でもそれは一緒ですね。ディーラーで聞いた情報だと、だいたい10年くらいでバッテリーの寿命が来るかもしれないということでした。そしてバッテリーは自費での交換となり、記憶が曖昧なのですが確か25万円くらいかかるとのことでした。ちなみにトヨタの初代プリウスは無償交換です。恐らくトヨタは赤字でしょう。

さてインサイトに10年以上乗って、バッテリーが劣化してきたとします。しかし10年乗った車にわざわざそんな金を払おうとは普通の人は思わないのではないでしょうか。そうなると買い替えを考えますが、バッテリーの機能しない車の下取り価格は期待出来そうもありません。となると、10年くらいで車を廃車にしなければならない可能性があります。

 

昨今の車の使用年数が増加している状況で、そのまま乗るにしても売るにしても、10年くらいで実質的に車の寿命が来てしまうかもしれないというのは問題です。それに10年たつころには、高いお金を払って古いバッテリーを交換するよりも魅力的な、もっと色んな環境対応車が登場していることでしょう。車内も広いとは言い難く、同じホンダでも似たような出力で居住性も良くバッテリー交換の心配もないフィットはインサイトよりずっと安く買えます。インサイトの燃費が良いとは言えども、フィットの車体価格との差額を取り戻すのは簡単ではなさそうです。しかもフィットにハイブリッド・バージョンが登場するという噂もあります。

また最大のライバルであるトヨタのプリウスがもうすぐ登場します。ホンダがインサイトの価格をあまりにも早く発表したためか、プリウスの価格も先代よりも大幅に引き下げられ、インサイトにもろにぶつける競争的な価格となっているようです。まだ確認していませんが、プリウスのバッテリー交換代金はインサイトよりも安いという噂もあります。まずはプリウスのほうも見てみたい。というわけで、インサイトは今のところ好調な売上を示していますしエコカー減税の対象車ですがが、私は思ったよりも魅力的だとは思いませんでした。

 

1.3ℓ i-VTECエンジン+

IMA

■最高出力

エンジン(

NET

65kW[88PS]/5,800rpm

モーター

10kW[14PS]/1,500rpm

■最大トルク

エンジン(

NET

121N・m[12.3kg・m]/4,500rpm

モーター

78N・m[8.0kg・m]/1,000rpm※

※エンジン始動時:92N・m[9.4kg・m]/500rpm

 

車重 1190-1200kg

 

 

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車買い替え補助金の効果はいまひとつ

 景気対策に政府が四月から導入した25万円の車の買い替え補助金ですが、四月の車販売を見る限りあまり効果をあげているとは言えないようです。ドイツでは車齢9年以上の車に補助金が出るのに対して、日本では13年以上の車でかつ10年度燃費基準を満たした車に買い替えする場合と条件が厳しくなっています。年々日本の平均の車齢は高くなっていますが、それでも13年落ちの車を持っている人となると、流石にその数が限定されすぎてしまうということでしょうか。また特定の環境対策車への買い替えによって自動車重量税などの減免制度がこの四月から始まりましたが、どの車が対象車なのか制度が複雑でわかりにくいというのもあるでしょう。
 そもそもすぐに新車を買ってまだ動く古くなった車を手放してしまう日本において、13年落ちの車に乗っている人となると、それなりに所得の少ない人であるということは十分考えられます。となるとこの悪い景気の中で、いくら補助金が出るといっても所得の減少や職への不安があるわけで、買い替えには躊躇があるのかもしれません。
 それにしてもドイツではこの補助金政策はかなりの注目を集めて大きな話題となり、ディーラーでは販売する車を確保するのが難しいほどになっていました。その反面、日本ではドイツほどの大きな注目を集めているようには思えません。やはり条件に当てはまる人が少ないのが原因のように思えます。
 さてそれでは13年落ちの車を非常に安く、例えば一万円くらいで買ってきて、それを下取りに出せば25万円もらえる計算になります。でもここはやはり政府のほうも考えていて、そのような古い車は1年以上乗っていることが条件だそうです。抜け道はしっかり塞がれているようです。
 とりあえず三月以前は対前年度比較で3割程度減少していた新車販売台数が、四月には2割程度の減で収まっていました。しかし3割増のドイツとは大きな開きがあるのも確かです。あまり効果が出ないようならば、条件を緩和するといったことを検討したほうがいいかもしれません。もっとも今日5月2日の日経新聞によると、13年落ちの車の保有者の6割が買い替えに意欲的とのことですから、どれが対象車なのかをじっくりと検討しているのでしょうか。効果が出るのはこれからなのかもしれません。



減免税効果見えず---4月の新車総販売台数、23.0%減

http://response.jp/issue/2009/0501/article124125_1.html

2009年5月1日

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が1日発表した4月の新車販売速報によると、総台数は前年同月比23.0%減の28万4035台となった。前年割れは昨年8月から9か月連続。

3月に比べて落ち込み幅は縮小してきたが、4月から始まった環境対応車への減免税の効果はほとんど出ていない状況だ。このうち、登録車は28.6%減の16万6365台と、9か月連続のマイナスとなった。

登録車は落ち込み幅が3割を超えた2、3月よりは若干改善したものの、依然として冷え込んだ状態が続いている。軽自動車も13.4%減の11万7670台と2ケタ減で、6か月連続のマイナスだった。            

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