カテゴリー「食べ物」の2件の記事

ただひたすら甘いアメリカの菓子

 ハーシー(Hershey)という、アメリカでは知らない者はいない有名なお菓子メーカーがある。特にチョコレートは有名で、アメリカで板チョコといえばハーシーの板チョコと決まっているというくらいに普及していて、どこのスーパーや売店でも買うことが出来る定番商品です。
 しかしこれが甘い。甘くて美味しいのならばいいのだが、ただただ甘くてくどい。良く言えば大胆な味、しかし実際には繊細さがない甘みだけの菓子。かなり大袈裟に言うならば、チョコレートというよりも、砂糖にカカオ豆を付け加えた菓子。私はチョコレートが大好きなのだが、これは食べる気がしない。私に限らず、これが好きという日本人に私は今まで会ったことがない。なんでこんな菓子がアメリカでこれだけ人気があって普及しているのか理解が出来なかった。他に美味しいチョコを作ろうという意欲のある会社は出てこなかったのか。私がアメリカで唯一食べていたチョコレートは、元々イギリス生まれのキットカットだけでした。これは日本で売られているのと同じ味です。
 だけどこれは日本人からすると駄目だけど、実はアメリカ人の趣向に合う味なんだろう。 そんなわけで時々アメリカ人に、ハーシーの板チョコが好きかどうか聞いてみるが、アメリカ人で甘い菓子が好きな人はやはりこれが好きなようである。この前も日本にいるアメリカ人数人に聞いてみたが、やはりハーシーのチョコレートは好きだと言っていた。そこで質問を追加して、日本のチョコレートとどちらがいいのかの聞いてみた。あるものは「明治や森永と比べてということだろ?一緒だよ」といい、またあるものは「どちらも好きだよ、特に大きな違いはないな」と言う。
 違うだろう、もう無茶苦茶に違うだろう、チョコレートとカカオ入り砂糖菓子だぞ。ああ、アメリカ人の味覚ってこんなに大雑把なのか。もちろんみんながそうではないのだろうが、この日は少々驚かされたのでした。

 さてアメリカのケーキもすごく甘い。私はケーキも大好きだけど、アメリカのケーキはなかなか食べる気がしない。スーパーで売っているようなケーキは、食べたときのクリームがなんとなく滑らかではない。恐らく砂糖が大量に入りすぎてて、クリームの中で溶けきっていない。値段は日本のケーキと比較してかなりお買い得感があるのだが、どうにもくどい甘さ。いくつかのスーパーで試したけど、どこも同じような感じでしたので、すっかり諦めました。あるときはちょっとケーキの有名なカフェなどに行ったことがあります。しかしスーパーよりはましな味ではあるけれど、やはり甘さはちょっと強い。アメリカ人の味覚は、甘いということをはっきりと感じられることが重要なのかもしれない。

 しかし日本でもアメリカとは味がかなり違うけれど、欧州でも事情がかなり違う。欧州ではチョコレートは国やメーカーによっていろいろな味のものがあるけれど、アメリカのようにハーシーが大きく陣取って他のチョコを寄せ付けないということはない。日本人の味覚に合うものが大概あり、繊細な味が楽しめます。個人的にはベルギーの王室ご用達メーカーのコート・ドール(Cote d'Or)などが好きです。
 またフランスやベルギーで同じようにスーパーで普通に買ったケーキでも、けっこう美味しい。日本でもスーパーやコンビニのケーキがそこそこには食べられるように、欧州は繊細な味がちゃんとある。アメリカのケーキのように、大胆な甘さのみが強い主張をしているということはない。これはもうアメリカ人の味覚が日本や欧州とはかけ離れているということでしょう。
 ちなみに中国の菓子とケーキ、百貨店で買ったそれなりに高いものでも駄目でした。甘くてくどいとか言う前に、スポンジがぱさぱさであるとか、品質のレベルが全体に低いという感じ。まだまだこれから改善する余地がかなりありという状態でした。

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苦味は毒の味、人は何故摂取するのか

 苦味は毒の味であることは昔から知っていました。でも毒の味を摂取する理由がわかりませんでした。私はビールが嫌いです。あんな苦いものを何故多くの人 が好んで飲み続けるのか理解出来ません。だからビールが好きな人には時々その理由を聞きます。最初の一杯は特に美味しいが、後はだんだん苦いだけになる な、というのが大半の答えでした。

 生物的にみて、人の味覚は食べ物がどのようなものであるかを判別するために発達したと言われています。
 甘みであれば糖分ですから、エネルギーとなり体に有益です。旨味は蛋白質ですから、体を作るためにこれも有益です。長い進化の過程の中で、生物はこれらの味を含む食べ物を有益であると知り、人はこの味を美味しいと感じるように遺伝子情報に記憶されました。
 酸味は果物にも含まれますが、同時に腐った食べ物でもあります。しょっぱさは塩分であり、体に必要ですが、取りすぎは危険です。ですからこれらの味はいつも美味しいと感じるわけではありません。
 しかし苦味は毒の味ですから、基本的に体にいいものではありません。一般的に生物は苦味を嫌います。人間にとっても普通は苦味は嫌われます。ところが人はコーヒーやビールを飲み、チョコレートを食べます。何故人は苦味を好んで食べるのか、昔から不思議でした。

 先週、苦味に関する番組が偶然二つ放送されていました。一つはNHKの「ためしてガッテン」です。番組内では、基本的に子供のころは苦味を嫌い ますが、大人になると苦味に慣れるから苦いものを摂取するようになる、みたいなことを言っていました。しかし、それでは人は何故慣れるようになるまで苦味 を摂取するのか理由がわかりません。これでは疑問が解決しませんでした。

 もう一つは「所さんの目がテン」です。番組内では、苦味は人の喉の細胞を活性化して、喉の渇きを癒す効果があるという学説が紹介されていました。人が喉が乾いたときにビールを美味しいと思う理由はこれだそうです。
 さらに甘みと混ぜることによって、苦味は甘さを感じる感覚を整え、くっきりと甘さを感じさせる働きがあるという説を紹介していました。確かに砂糖を入れたコーヒーやチョコレートは美味しく感じます。
 また苦味を含む食品には、コーヒーや茶のようにカフェインやカテキンといった、適度に摂取すると体に有益なものを含む場合があります。これを経験によって人は知り、苦味をあえて取るようになったという説もありました。
 これらの説は合理的で納得のいくものでした。また疲れているときには苦味を感じることを妨げる蛋白質を合成するともいっていました。なかなか面白かったです。

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